フジテレビの月9ドラマ「好きな人がいること」の2話目が7月18日に放送され、2桁発進の初回を上回る視聴率10.4%をマークした。2話目での2桁到達は、2015年10月期の「5→9~私に恋したお坊さん~」の12.1%以来。2話目で視聴率がアップしたのは、同7月期の「恋仲」以来、まる1年ぶりの“快挙”となった。
だが、その高視聴率は巧妙に作られたものだったようだ。この日は音楽番組の「FNSうたの夏まつり」が11時間にわたって放送され、その合間に月9ドラマを差し挟むという奇策を実施。しかも「好きな人がいること」の視聴率を稼ぐために、フジテレビはさらなる奥の手を繰り出していた。テレビ誌のライターが呆れ顔で語る。
「フジテレビでは視聴率アップにジャニーズ勢を利用したんですよ。月9直前の第3部(19時~21時)には5組のジャニーズグループを投入。20:50頃に短いニュースを放送した後は、嵐が最新曲の『I seek』を披露し、続いて関ジャニ∞とNEWSの2組がトークで場をつなぎました。ほとんどのジャニーズファンはここでフジテレビにチャンネルを合わせており、その中の多くはそのまま月9を見続けたはず。つまり月9の“前座”にジャニーズを利用したというわけです」
今回の「FNSうたの夏まつり」では、第2部や第3部などパートごとの出演者は明かされていたものの、実際に歌う順番は事前公表されていなかった。そのためお目当てのグループを観たいジャニーズファンは、常にフジテレビをチェックしておく必要に迫られていたわけだ。
さらには、月9ドラマ放送後の「夜FES」パートでも冒頭にTOKIOが登場。ジャニーズ勢で月9ドラマを挟むというサンドウィッチを提供した形となった。もっとも多くの視聴率は両側のバンズが目当てであり、中身のハンバーグが添え物になっていた可能性も高い。次回放送ではむき出しのハンバーグになる桐谷を、美味しく味わってくれる視聴者がどれくらいいるのか。本当の勝負は第3話にかかっていそうだ。
(白根麻子)