「なんで他人事なの?」「保身に走ったな」。日本フェンシング協会の会長にしてタレント・武井壮によるツイートが大きな物議を醸している。
目下、大きな騒動となっているフェンシング・エペ日本代表チームのレジャー合宿問題だが、協会トップの武井の“つぶやき”はまるで他人事のようなものだと解釈された。
6月29日に「文春オンライン」が報じたところによれば、同代表チームが実施した沖縄合宿には、日本オリンピック委員会からの助成金が出ているにもかかわらず、その実態はビーチでの海水浴、バナナボート、シュノーケリングなど、さながらレジャー観光そのものだったという。
これを受け、日本フェンシング協会は30日、「この度の週刊誌報道について、このような事態に至っておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪し、事前に予定されていた合宿の内容から大幅な変更があったものの、それが強化本部に報告されていなかったことが原因だと説明した。
合宿という名のレジャー観光と化していたことは「週刊誌報道によって我々の知るところとなりました」とし、最後には「高い健全性が求められる日本代表チームの活動において、皆様のご理解を頂けるとは言い難い合宿運用が行われていた」と改めて詫びている。
そうした中、問題視されたのが、今回の“文春砲”が放たれる1日前の同28日に協会会長の武井がツイートした投稿だった。
「何に関するつぶやきなのかについては一切言及されていませんが、28日の午前1時に『ふう、さすがにもう守りきれん。。』とツイート。意味深な内容にフォロワーからは、巷を騒がせる暴露系ユーチューバーにまつわる内容ではないかとの憶測も飛び交いましたが、翌日の『文春オンライン』の報道により、フェンシングの不祥事についてのつぶやきだったと見るのが自然でしょう。
一部からは『壮さん、大丈夫ですか?』『百獣、負けんな』『たくさんあなたの味方はいますよー!』と応援する声が寄せられるも、着服騒動に揺れる日本バレーボール協会の川合俊一会長が迅速な謝罪会見を行い、事実関係をしっかりと説明して謝罪したことから、武井のツイートには『無責任に呟くのは上手くないやり方』『自分は関係ないっていうアピールですか』『SNSなどじゃなく、きちんとした記者会見をするべき』『“オレ知らねー”的な、無責任極まりない方だなと感じました』などの苦言が続出。ほかにも、『この口ぶりだと以前から問題は起きていたように受け取れますね』『“さすがにもう”ってことはほかにもいろいろ隠蔽してきたってこと?』などと様々な憶測が飛び交う事態にも発展しており、あまりプラスに働くツイートではなかったと言えますね」(テレビ誌ライター)
タレントと協会トップという、あまり前例がない2つの立場の狭間で揺れる武井の叫びだったのかもしれない。
(木村慎吾)