俳優・小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK)の第26話が7月3日に放送され、頼朝が生死を彷徨う中、鎌倉殿のために行動を起こす北条義時(小栗)の活躍が描かれた。
義時が先を見据え、次の鎌倉殿を頼朝の嫡男・頼家(金子大地)とする新体制づくりを始めるも、比企能員(佐藤二朗)が力を持つことを嫌う父・時政(坂東彌十郎)が頼朝の異母弟・阿野全成(新納慎也)に後を継がせようと画策。鎌倉殿の座を巡って時政と比企が対立するが、御台所(小池栄子)が頼家を後継に指名する。
「新たな鎌倉殿に頼家が決まると、『これからの鎌倉に自分はいらない』といって鎌倉を去ろうとする義時を、御台所の政子が『鎌倉を見捨てないで、頼朝様を、頼家を』と、頼朝が大事にしていた観音像を握らせ、引き止める場面は見応え十分。もしこの時、義時が鎌倉を去っていたら鎌倉はどうなっていたのか。考えさせる名シーンとなりました」(テレビ誌ライター)
小栗は、今回のオファーを受けるにあたって「かなり悩みました」と告白。一般的にあまり知られていない義時を演じることで「僕が作っていく義時像が、多くの視聴者の方にとっての義時のイメージになっていく」。そのために、「ゆかりの地を巡ることで役作りのヒントを得るようにしています」と話している。
「小栗が最も印象に残っていると話していたのが、鎌倉にある法華堂跡。頼朝と義時のお墓が近くに配され、『頼朝と義時の深い絆を感じた』と話しています。頼朝の死の悲しみを乗り越えて、新しい鎌倉殿に頼家を立てて奔走。『これからの鎌倉に自分はいらない』と話し、涙を流す小栗の演技にはそんな思いが込められていたのかもしれません」(女性誌記者)
いよいよ13人の御家人によるバトルが始まるこのドラマ。ますます見逃せない。
(窪田史朗)