故人の遺骨を収納して手元で供養するジュエリーに、近年、注目が高まっています。
その“遺骨ジュエリー”を販売するメモリアルアートの大野屋(以下、大野屋)によれば、遺骨ペンダントの「ソウルジュエリー」を含むソウルシリーズの2021年の販売個数は、2010年の約10倍に増えているのだとか。背景には、近年の核家族化による葬儀の縮小化、コロナ禍で死に直面する機会が増えたこと、葬儀へ行けないというケースが増えたことなどがあるようです。
以前から、ティファニーのロケットペンダントに遺骨を入れて遺骨ペンダントにする人もいたようですが、今後はよりスタンダードになっていくかもしれません。大野屋の他、TOMONiやAsh in Jewelryなど、遺骨ジュエリーを手がけるブランドも多くみられるようになりました。
そんな中、大野屋が二子玉川にある蔦屋家電2階E-room2で2022年8月17日まで開催している『読むジュエリー展』では、大切な人との別れのヒントを教えてくれます。展示されているのは、約7ヵ月の制作期間を経て完成されたという絵本。これには大切な人を失った女性がソウルジュエリーを手にする様子と心の変化が描かれていて、「悲しみは乗り越えることができる」というメッセージと希望が込められているそうです。
心を動かす物語や絵本の原画、ソウルジュエリーの展示を目にすると、優しい気持ちになることができそうですね。入場は無料。この夏、自分の大切な人が亡くなったときの一連の心の移り変わりを、追体験してみるのもいいのではないでしょうか。