高橋一生演じる息子の星太郎と、橋爪功演じる父親で幽霊の航のかけ合いが称賛されているドラマ「6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱」(テレビ朝日系)。山梨で「望月煙火店」を営む、父親を亡くしたばかりの星太郎のもとに、住み込みで花火師として弟子入りをさせてほしいとやってくる謎の女性・水森ひかりを本田翼が演じているのだが、ネット上では首をひねる人が相次いでいるようだ。
「それは、本田の演技が悪目立ちしていないからです。前クール放送の『君の花になる』(TBS系)では主演を務めた本田ですが、初回からツイッター上で『本田翼の演技』というフレーズがトレンド入りするほど、その演技力に批判の声が続出しました」(テレビ誌ライター)
しかし、本田はその容姿や存在感に華があるのも事実。ドラマフリークから高い評価を得ている、オダギリジョーが演出・脚本・編集を手掛けたドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!) このヤロウ」(NHK)でも、池松壮亮演じる警察犬係のハンドラー・青葉一平の同僚で、同じく警察犬係のハンドラー・柿崎ユキナを好演。オダギリ演じる警察犬のオリバーは池松演じる青羽にだけ、犬の着ぐるみを着用した人間の中年男性に見えるという設定で、放送中の「6秒間の軌跡」での「航は星太郎にしか見えない幽霊」という設定とよく似ているのだ。
「軽妙なやり取りができる役者たちの中で、視聴者には見えても劇中の本田には見えないという設定は、本田が持っている華を最大限に引き出し、彼女の問題点を目立たなくさせる効果があるのかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)
「君の花になる」で主演を務める以前は「棒演技」と言われていた本田だが、それ以降は「棒演技というより過剰演技」「棒演技でなくオーバーに演技しすぎて学芸会レベルになってる」「演技してますと主張が激しい演技」などと指摘されるようになった本田。その過剰さを薄めてくれるのが「視聴者には見えても本田には見えない」という設定なのかもしれない。