なぜミサンガ? と思った視聴者は、その人気沸騰ぶりに驚くことになりそうだ。
5月1日に再放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」第25回では、シーズンが終わってヒマになった海女たちが、ミサンガ作りの内職に精を出す姿が描かれた。
10年前の本放送を観ていた視聴者なら今後、このミサンガが別の意味を持ってくることを知っているはず。だが今回の再放送で「あまちゃん」を初めて観る人も多く、単なる漁閑期のエピソードと受け止めたケースも少なくないだろう。
そのミサンガがネット上で販売され、争奪戦になるのは確実だという。
「あまちゃんの舞台である岩手県久慈市では、ふるさと納税に『手編み アマリンミサンガ』を出品。5月2日午後6時から申し込みが可能となります。手編みのため30本の数量限定となっており、アクセスが殺到するのは確実。販売ページには『ページの更新に時間がかかる場合がございます』との注意書きがあるほどです」(テレビ誌ライター)
この「アマリンミサンガ」はネット通販でも販売されているが、ふるさと納税では価格が安めに設定されているうえ、「あまちゃん」の地元に貢献できるとあって、人気が沸騰するのは間違いなさそうだ。
一方で視聴者のなかには、なぜ勉さん(塩見三省)がミサンガ作りを手掛けているのかと疑問に思った人もいるだろう。そのヒントは一瞬だけ映った制作中のミサンガに隠されていたのである。
「このミサンガには、久慈市の特産品である琥珀を編み込んでいるのです。勉さんは琥珀職人ですから、琥珀を活かしたアクセサリーとしてミサンガを内職で作っていたわけですね」(前出・テレビ誌ライター)
何気ないアイテムのようで、設定からしっかりと作りこまれていたミサンガ。このところ“迷作”と言えるような朝ドラばかりを見せられていた視聴者は、「あまちゃん」の奥深さにあらためて感心していたことだろう。