YouTuberという職業がまだ一般的ではない2000年代後半(YouTubeの設立は05年)、現在のトップYouTuberであるHIKAKIN(ヒカキン)と同じくらいの人気を誇っていたのは、当時にしては珍しくCGを駆使した面白動画を投稿していたMEGWIN(メグウィン)だ。
しかし、ヒカキンがテレビ番組やCMに出演し、どんどん人気者となっていく一方で、MEGWINの動画は視聴者から飽きられオワコン化し、再生回数はガタ落ち。2022年5月から動画の更新はストップしていたものの、再開してからの動画も数千回程度。以前は3740万回を超える大バズり動画もあったが、一気にトップYouTuberから転落してしまった。
しかし、さすがは元祖YouTuber。これだけでは終わらなかったようで…。
「何とMEGWIN、『ガチャ丸のガチャる日和』という別のチャンネルを立ち上げて人気を復活させているんです。このチャンネルはMEGWINの会社の社員であるガチャ丸が運営しており、動画投稿を始めて半年で現在チャンネル登録者数は17.8万人と、異例のスピードでファンを増やしているんです。以前から、MEGWINの本チャンネルのほうでもショート動画でガチャガチャのおもちゃがお得意のCG映像で上げられていましたが、新しいチャンネルでは全く別の企画。ガチャガチャのカプセルトイを開封していく動画なのですが、何と出てきたおもちゃの中身を切ったり、本物そっくりにお菓子を模したスクイーズ(触ると柔らかいおもちゃ)を剥いたりしているんです。子供が同じことをやりたくても、せっかくのお小遣いで買ったおもちゃを無駄にしたくないと言う思いから実現できないもどかしさを、大人が実際に動画でやってしまうという、ガチャガチャ好きにとっては夢のような内容なのではないでしょうか。動画の再生回数は500万回を超えるものもあり、インスタグラムやTikTokでも人気のようです。子供向けの動画は、視聴者が飽きずに何度も繰り返し見ることで再生回数も上がりますから、広告収入も激増するでしょうし、今後企業案件のオファーが殺到することも考えられますから、MEGWINは完全復活したと言っていいでしょう」(YouTubeライター)
オワコンと呼ばれても、あきらめずに別の分野でチャンネルを立ち上げ、再び人気者となったMEGWINに拍手を送りたい。
(佐藤ちひろ)