「潰瘍性大腸炎」の人が抱える便意切迫感――周囲からの理解が乏しい“リアル”とは?

 世の中にはたくさんの病気があり、私たちの知らないところで多数の人々がその病気と闘っています。

 例えば、日本に約22万人もの患者がいるという「潰瘍性大腸炎」もそのひとつ。これは、大腸に炎症が生じて粘膜が侵され、びらんという粘膜のただれや潰瘍という粘膜のはがれができる病気です。症状としては、腹痛や下痢、血便などが生じる他、関節、皮膚、目など全身に腸管外合併症を伴うことがあるといわれています。

 そして、多くの人は、「突然感じる激しい便意」である便意切迫感と痙攣(けいれん)性の腹痛を経験することが分かっています。

■便意切迫感で社会生活に支障も!?

 潰瘍性大腸炎の症状の中でも、便意切迫感は当事者でなければなかなか理解が難しいこともあってか、周囲の理解が得られずに悩む患者さんが多いです。そして、日本イーライリリーが行ったアンケート調査では、社会生活に支障を及ぼしていることも分かりました。

 調査においては、「トイレに間に合わないのではないかという不安感がある」と回答した患者さんの95%以上が、突然の激しい便意に襲われた経験があると回答。さらに、そのうち40%以上の患者さんが、毎日突然の便意に襲われると回答しています。

■周囲との関わりにも不安が!?

 また、便意切迫感が約50%の患者さんに、トイレの待ち時間に不安を与えている・不安を感じさせていると分かった他、他人との関わりにも大きな影響を及ぼしていることも分かりました。

 具体的には、「周囲の人にトイレが多い・長いと思われていないか不安に感じる」「知人や友人に会うのをためらう」「食事の内容が制限される・食べるものが限られる」「食事のタイミングに気を使う」「異性との交流や交際に消極的になった」「趣味としていたものが楽しめなくなった」などに当てはまる人がいました。

 これらのことから、周囲の人々はできるだけこの病気を理解し、サポートになることを考えて行動する姿勢を持つ必要がありそうです。

 従来の治療法の他、近年は新たな潰瘍性大腸炎治療薬の選択肢も広がってきています。今後、さらに潰瘍性大腸炎の患者さんの治療やQOL向上が進んでいけばよいですね。

 日本イーライリリーと持田製薬は、潰瘍性大腸炎の患者さんの悩みへの理解を呼びかける『潰瘍性大腸炎との暮らしを、話せる社会へ。』プロジェクトを発足。さまざまな情報を発信しているため、周囲にこの病気に悩む人がいる場合はもちろんですが、そうでなくてもぜひチェックしてみてくださいね。

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