SMAP・中居正広のプロデュース力には、目を見張るものがある。2013年には、Kis-My-Ft2の派生ユニット「舞祭組」をブレイクさせて、新たな才能を開花させた。驚くのは、後輩のみならず、一時代を築いたタレントをも再生させている点だ。
「今引っ張りだこのヒロミさんは、80年代にトリオ芸人『B21スペシャル』で大人気になりました。しかし、実業家に転身後、およそ10年間表舞台から消えていましたが、復活のきっかけを作ったのは、中居さんだといわれています」(大手出版社のベテラン編集者)
明石家さんまのトーク番組「さんまのまんま」(関西テレビ)に出演したヒロミを観て、全盛期と変わらぬ話術に舌を巻いた中居は「そんなにおもしろいのに、なんでテレビに出ないんですか?」とヒロミに電話。以降、「声をかけてくれた番組には出る」というラクな姿勢に転じると、往年時と変わらぬ勢いで引く手あまたになった。
“本物の話術”を見逃さない中居は、女性問題で久しく地上波から遠ざかっていたアンタッチャブル・柴田英嗣にも目をつけた。トラブルをネタにして、柴田ならではのイジりを加えることで、「ナカイの窓」(日本テレビ系)に起用。中居と一緒に進行する週替わりのゲストMCのポジションを与え、時にはトークゲストとしても招いた。柴田の確実性と的を射たツッコミの能力を見抜き、蘇生できるチャンスを中居が与えたのだ。
「TRFのDJ KOOさんの場合は、何を言われても『EZ DO DANCE!』と返すよう、中居さんから指図されました。おかげでタレントとして大ブレイクしたんです」(前出・ベテラン編集者)
間違いなく“ナカイの目”はホンモノと言えよう。
(北村ともこ)