12月18日放送のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」第56回では冒頭で、ヒロインのスズ子(趣里)と村山興業の東京支社長・坂口(黒田有)が盛大な口喧嘩を展開。関西弁丸出しでお互いをののしり合う姿に、視聴者も思わず熱くなっていたという。
村山興業の御曹司である愛助(水上恒司)が、スズ子と良い仲になっていることを知った坂口は、二人を別れさせようと画策。この日は愛助の下宿を訪れ、スズ子との交際を諦めさせようとしていた。
そのやり取りを立ち聞きしていたスズ子は、坂口が自分のことをあまりにも悪しざまにののしっていることから、我慢しきれずドアを開けることに。「なんやさっきから聞いとったらぁ、ええ加減にしなはれ!」と、坂口を相手に啖呵を切ったのだった。
「話を付けようという坂口に対して『あんさんに関係あらしまへんやろ』と突き放すスズ子。すると坂口も『関係あるがな! うっとこのボンやがな』とヒートアップです。それでも幼いころから口の達者なスズ子は『あんさんの子やないやろ! なにをいつまでも子ども扱いしてんねん!』と反論していました」(テレビ誌ライター)
ここで坂口は「なんやその言いぐさは!」と激怒していたが、相手の口調に文句を付けるようではもはや、口喧嘩は負けたも同然。どうやらスズ子のほうが弁は立つようで、そこはさすが表現者と言ったところだろうか。
そんなスズ子にはSNS上でも<口喧嘩負けてない>と感心する声があがったほか、<漫才みたいで面白すぎる>と二人のやり取りを楽しむ向きも少なくなかったようだ。
「坂口を演じる黒田はお笑いコンビ『メッセンジャー』のボケ担当として、関西では相当な有名人。口喧嘩の末にスズ子をギロッとにらみながらドアを乱暴に締めたところの演技は見ものでしたね。スズ子役の趣里も東京生まれながら、黒田と堂々と関西弁で渡り合ったところはさすが。二人の口喧嘩は見ているだけで楽しめる出来栄えだったのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
戦局の悪化で公演の機会もほとんどなくなり、物語の軸である「エンターテイメント」が描きづらくなっている「ブギウギ」。その状況でスズ子と坂口の口喧嘩は、視聴者も納得の見せ場となっていたようだ。