お笑いコンビ「のりお・よしお」の西川のりおが1月30日に放送されたラジオ番組「生島ヒロシのおはよう定食」(TBSラジオ)に電話出演。吉本興業の後輩にあたるダウンタウン・松本人志をめぐる騒動について言及した。
昨年12月27日発売号から、週刊文春が立て続けに報じている松本の性加害疑惑。松本本人は記事を「事実無根」とし、裁判に専念すべく芸能活動を休止したが、西川はこの判断を「ボクは違うと思います」と切り出した。
吉本に約50年間在籍し、松本の7年先輩の、のりおの今回の騒動へのスタンスは「あくまでも第三者として見ている」「同じ会社ですけど、彼とは全く付き合いがない」と説明。活動休止という選択に異を唱えたのは、裁判を起こすことで問題が長期化し、笑ってもらうべき客に様々な疑惑を与え続けることから「どっちの方向に行ってもプラスにならない」と考えているという。
また、情報番組などで松本の件に言及する芸人のコメンテーターについては「ボクらと同じ身内の方、内側からコメントするのやめたほうがいいと思う」と指摘。「(松本に)昔、お世話になった」「尊敬して(芸能界に)入った」「あこがれていて」などの前置きが入るケースが多いが「そんなコメントだったら入れないほうがいい。後輩に悪いけど」と苦言を呈した。
さらに、のりおは「“お世話になった”とか“なってない”っていうのはね、本人の問題で、この話に関係ない。論点を間違ってる」とし、「いい人だった」や「飲みに行って楽しかった」などの言葉も「直面してる事例の話をしなければ、そんなコメント入れても意味ない」と、今回の性加害疑惑の解明につながるような話をしなければ無意味だとばかりに、バッサリ。さらにはお笑い界における松本の才能についても、のりおがあこがれた先輩は「やすし・きよし」だったと振り返り、「感覚が違えば我々、今の歌を聴いてもわからないでしょ? そういうことなんです。わからないものはわからない」と述べている。
「一連の騒動を受け、松本を厳しく糾弾した人物といえば、今のところ、“関西の女帝”上沼恵美子がいますが、のりおの場合、同じ吉本の直の先輩ですから別の意味で重みのある言葉ですね。多くの後輩芸人が松本の疑惑への深い言及をためらう中、のりおはこれまでも一貫して“裁判ではなく会見で説明すべき”と語っており、わかりやすい。また、松本のお笑いについてもストレートな感想を残しており、“怖いモノ無し状態”ののりおにはリスナーからも、ネット上で『芸歴の長さはダテじゃない』『ここまで言える芸人は他にいない』などと讃える声が相次いでいます」(テレビ誌ライター)
私情を挟んだコメントをすべきではないとする主張も、芸人コメンテーターにとってはかなり響くものがあったのではないか。
(木村慎吾)