KALDI(カルディ)にはコーヒーの試飲がある。IKEAには試食がある。でも業務スーパー(業スー)には試飲・試食はない。となると、食べたことのないものを5パックセットなんて、いくら安くても買うかどうか躊躇しますよね。だってもし1回食べて、うわ~ってなっても、まだ4パック残っているなんて辛過ぎる。
箱パッケージじゃないからイメージ写真もない、信じるのは文字情報のみ。という業務スーパーで販売している5パックセットのレトルトカレー2種を買って、実際においしいのかどうか、食べ比べてみました。
まずは「おとなの大盛りカレー(レストラン使用)中辛」338円。パッケージの裏には「じっくり炒めた”あめいろたまねぎ”と完熟トマトのペースト、3種のフルーツでベースを作り、爽やかな酸味とコクのある大人の中辛カレーに仕上げました」と書かれています。原材料はオニオンソテー、小麦粉、食肉等(牛肉、鶏皮)、牛肉だし、トマトペーストなど。1パック250gで、1袋あたり199Kcal。
一方、「野菜と果物が溶け込んだカレー(中辛)」332円は、パッケージの裏に、「フォン・ド・ヴォーの濃厚な旨味とコク、オリジナルスパイスが豊かに香る」と書かれています。原材料は小麦粉、タマネギ、砂糖、オニオンソテー、トマトペースト、マンゴーピューレなど。1パック200gで、1袋あたり121Kcal。
両方にトマトペースト、マンゴーピューレ、濃縮いちご果汁、濃縮りんご果汁が入っていて、野菜と果物が溶け込んだカレーのほうにはピーチピューレも入っています。ちなみにどちらも製造しているのは宮城製粉株式会社。ということは、同じ会社の姉妹品? それならカレーの味も似ているのかも?
で、実際に二つを食べ比べたところ、まず両方とも具はない。トロトロのルー。そしておとなの大盛りカレーは、いわゆる濃厚まろやかなホテルカレーの味。タマネギたっぷりの、コクと旨みがしっかり、バランスのいいカレーです。
野菜と果物が溶け込んだカレーのほうは、スパイスビシッと、辛さの立った大人向けのカレー。野菜と果物が溶け込んだ、という名前だけれど、それよりもスパイス感強め。きっと子供には無理な辛さ、ビリビリ感のあるおいしさです。もしかして、おとなの大盛りカレーの辛口と比べたほうが良かった?…そう思ってしまうほど、野菜と果物が溶け込んだカレーのほうが、辛味がしっかりしていて果物のコクや酸味はとっても遠くにあるような。食べ進めていくうちに舌に辛さが蓄積されていき、より刺激がせめてくる感覚です。
ということで結論。「野菜と果物が溶け込んだカレー」は、野菜や果物より、スパイス感がビシッとしている大人向けのカレーで、「おとなの大盛りカレー」はまろやかで遠くに果物のフルーティな味を感じられる、みんなが好きなレストランやホテルのカレー。なので、おとなの大盛りカレーは「野菜と果物が溶け込んだ大人のカレー」、野菜と果物が溶け込んだカレーは「スパイスの効いた大人のカレー」に、商品名を変えてもいいかも? と個人的に思いました。
とはいえ、両方ともおいしい、ごはんがすすむ。何より、5パックで338円とか332円とは思えないほど、クオリティの高いリッチなカレーですよ!
(ロドリゴいしざわ)