これからはサンダルが活躍するシーズンですね。そんな今、足指の爪の“見映え”チェックをしておきませんか? とくに、爪白癬(つめはくせん)のリスクや見分け方、予防法について詳しくみていきましょう。
先日、科研製薬が「爪の健康」に関するセミナーを開催。あたご皮フ科副院長の江藤隆史さんと、埼玉県済生会川口総合病院皮膚科主任部長の高山かおるさんが登壇し、「爪白癬(つめはくせん)」という爪の病気について話されていました。その内容の一部を紹介します。
■爪白癬とは?
爪白癬は、「白癬菌」というカビの一種が爪に感染することで起こる病気のこと。「爪水虫」ともいわれます。主な症状は、爪が白く濁る、黄褐色になる、分厚くなるなどです。 痛みやかゆみを伴わないことから、気付かず放置されることも多いのだとか。
■足爪のセルフチェック
もし、足爪の色や分厚さに異変が起きているなら、セルフチェックしてみましょう。チェック項目は以下になります。
□分厚くなっている
□めり込んでいる
□色が濁っている、黄色・黒色に変色している
□変形している
□欠けている
チェックして変だなと思ったら、放置せずに皮膚科専門医へ。同じ病態であっても、爪白癬ではない他の病気の可能性もあります。素人には見分けることが難しいので、爪に詳しい皮膚科専門医を受診し、診断を受けることが大事です。
■爪白癬の原因とリスク
爪白癬は、足白癬(足水虫)を治療せず放置し、爪の中に菌が侵入して発症する場合が多いのだとか。とくに、家庭内の足拭きマットやスリッパの共用、温泉・スポーツジムなどでの感染が原因となるケースが多いそうです。爪の見映えが悪くなるので、サンダルが履きにくくなってしまいます。
また、足白癬と爪白癬の原因は同じ白癬菌であるため、爪白癬になると爪から足へと白癬菌が移り、足白癬を治療しても爪に菌がいる限り再発を繰り返すなどして治りにくいようです。重症化すると、将来、歩行困難や転倒、骨折などを起こすリスクもあるのだとか。
■爪白癬の予防策
爪白癬を予防するには、足爪の異常の早期発見と対処が望ましいとのこと。そのため、足指をよく見ながら洗うことが推奨されています。これなら足爪の異常にも気付きやすいですね。入浴時には、爪を中心に爪の間の溝をクルクルと力を入れず優しく洗うのがポイント。足指や爪を洗う専用ブラシもあるので、活用してみてもよいですね。
意外と盲点になりがちな足爪の病気。日頃からチェックして、夏は気兼ねなくサンダルを履きたいですね。