7月9日にスタートし、16日放送回で第2話となる松本若菜主演のドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)。ひうらさとる氏の同名マンガが原作の同ドラマで、松本は、アプリ制作会社「レスQ」の有能なプロダクトマネージャー・西園寺一妃を演じている。西園寺さんは、仕事はバリバリこなすが、家事はいっさいしないことをモットーにしている38歳独身。一軒家を入手したばかりだ。
そんなタイミングで会社に赴任してきた年下の天才エンジニアでシングルファーザーの楠見俊直(松村北斗)と、その娘・ルカ(倉田瑛茉)が火事により自宅を失い困っているところに遭遇。西園寺さんは勢いで同居生活を提案する。3人の奇妙な同居生活が始まるのだが、視聴者の反応としては、ネット上に「マンガのドラマ化、久しぶりに大成功だと思う」と称賛する声が続出している。
その第1の理由は、何と言っても松本演じる西園寺さんがマンガから抜け出てきたように、パワフルで明るくて前向きだから気持ちがいいのだ。
第2の理由は西園寺さん(松本)と松村演じる楠見のコントラストが素晴らしいこと。家事嫌いな西園寺さんと几帳面な楠見の凸凹コンビが織りなすハーモニーは、小気味いいリズム感で視聴者を飽きさせない。第3の理由は子役の倉田と西園寺さんの愛犬・リキがかわいいことだ。
なのに、である。第1話のラストシーンで、楠見(松村)は妻が死んでから悲しむヒマもなく、楽しむこともなく、“ルカ(倉田)のためのいい父親”として過ごしてきたことに気付き「ごめん。パパ、だめだね」とボロ泣き。西園寺さんが「悲しむ時間もない生活のほうが、もっともっとダメだよ」と励まし、自分の家に「もう少しいなよ!」と説得する名シーンだったのだが、なぜか西園寺さんの左耳にしていたゴールドのフープピアスが、イヤーカフになったり、ピアスに戻ったりと一貫性がなく、つながっているシーンのはずがおかしなことになっていたのだ。
視聴者からはネット上に「西園寺さんと楠見のいいシーンなのにピアスチェンジが気になって話が入ってこない」「松本さんとほっくんがあんなにいい演技してるのに、ケアレスミスを見逃さないで!ピアスがころころ違うものになってますよ!」といった声があがっており、松本と松村はまさに、とばっちりもいいところ。視聴者が気付くようなうっかりミスをプロが見逃すとは、どうしたことだろうか。気を引き締めていただきたいものだ。
(津島修子)