俳優・森渉が猛暑の中で100キロマラソン企画を実施した「27時間テレビ」(フジテレビ系)に対する批判に「走りたくない人は走らなければいいだけ」との持論を展開している。
同番組では「危険すぎる」との非難が殺到した昨年に続き、今年も7月20日から21日にかけての放送で100キロマラソンを実施。始めの97キロまでは鬼がランナーを追走し、その鬼に抜かれてしまった時点でアウト。ラストの3キロは生き残ったランナーたちが一気にゴールを目指して走り抜くというルールだった。
ただ、都内でも最高気温が38度を超えるなど猛暑となったことから、挑戦者を危険に晒す企画だとして苦言が殺到。これに対し、100キロを完走した森は22日更新のXで「真夏の暑い中でのマラソンが危ないのなんて、オファーを受けた時点でみんなわかってます」として、「本気で準備して、本気でその場に立ちたくて努力している人たちを侮辱している気がして残念です」と遺憾の意を示した。
「森を始め、オファーを受けた出演者が相応のトレーニングを積んで自己責任で臨むことは当然ですが、どれだけ練習を重ねても熱中症にかかり、後遺症が残る恐れがあるのが猛暑下のマラソンの怖さです。実際、昨年の放送でも、マラソン大会に何度も出場経験のあるタレント・井上咲楽が無事に完走したかと思いきや、ゴール後にフラフラと膝から崩れ落ち、立ち上がることができずにうずくまるような体勢になるハプニングがあった。しかも、苦しそうに四つん這いになる井上を周囲のスタッフは誰も介抱することなく、最初に駆け付けたのがお笑いコンビ・ホテイソンのたけるだったことから、『タレントに走るだけ走らせて、その後の安全管理とかはゼロなの?』『ランナーがうずくまってても放置する企画のどこが“安全”なんだよ』との批判が続出。経験者であってもこうした事態が起こりうることに加え、そのようなトラブルが発生した場合の安全対策についても疑問が残ることから、森の『走りたくない人は走らなければいいだけ』との主張は世間にはなかなか共感されづらかったようです」(テレビ誌ライター)
視聴者は“挑戦者を侮辱している”のではなく、無茶な企画をゴリ押しする制作側を批判しているのである。取り返しがつかないトラブルが起きる前に、猛暑の長距離マラソン企画は見直す必要があるといえそうだ。
(木村慎吾)