現役時代にJ1・セレッソ大阪やヴィッセル神戸、川崎フロンターレなどで活躍し、同リーグにおける最多得点記録(191ゴール)を誇る大久保嘉人氏が、10月26日放送の「伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評」(テレビ東京系)にゲスト出演。得点以外にも最多となっているイエローカードの枚数をイジられる場面があった。
30年以上に及ぶJリーグの歴史の中で、今もなお“歴代1位の点取り屋”としての大記録が金字塔として残り続ける大久保氏。番組MCのテレビプロデューサー・佐久間宣行氏から「他に破られてない記録、何でしたっけ?」と敢えて振られると、「イエローカード」と即答し、「もう断トツ。104枚もらってる。100枚超える人いない」と自虐で盛り上げた。
また、退場処分となるレッドカードについても「日本人ではトップ」の「12枚」だと“豪語”。タレント・伊集院光に「ド素人の聞き方ですけど、なぜ?」と問われると、大久保氏は「何かね、イッちゃうんすよね」と特に原因がわかっていない様子で、強いて説明するとすれば「削られちゃうんで、削り返す」とのポリシーがあったという。
また、あまりにもアツくなりすぎる大久保氏を冷静にさせるべく、クラブ側からは異例の罰金制度が契約に含まれてしまったと告白。これは大久保氏以外では“普通は考えられない”契約条項だといい、「1枚もらったら150万円(をクラブに払う)。あり得ないっすよ」と嘆いていた。
「それでも大久保氏のカードコレクターぶりは変わらず、罰金が契約に含まれたそのシーズンにも9枚のイエローカードをもらってしまい、『1350万円』の罰金を背負うことになったといいます。大久保氏は『ヤバいっすよね』『その契約を考えた人、マジで天才ですね』と話していましたが、まさかクラブもその条項で1350万円もの大金を得られるとは想像すらしていなかったでしょう。ただ、“Jリーグ歴代No.1の点取り屋”ですから、それだけ相手選手から激しいマークや削りのターゲットになるのは必然で、そこに加えて、本人のアツくなりやすい性格が相乗効果になってしまったということでしょう。イエローカードの累積でも出場停止になるので、クラブからすると、エースに1試合でも多くピッチに立ってほしいという想いを込めて、特殊な罰金制度を設けたはず。それがまさかの1000万円超えの経済効果をもたらしてしまったというのは複雑な心境だったかもしれません」(テレビ誌ライター)
ちなみに大久保氏のJリーグでの通算キャリアは、海外リーグでの挑戦を除くと、約18シーズンで、1シーズンあたりに約5.8枚のイエローカードをもらっていた計算になる。
罰金150万円の契約が盛り込まれたにもかかわらず、平均の倍近い9枚をもらっていたとなれば、もはや大久保にとってはお金でどうにかなる問題ではなかったということだろう。
(木村慎吾)