「バブル経済」と呼ばれた1986~91年頃、日本は浮かれていた。夜のタクシーを捕まえるのが至難の業で、1万円札を道端でひらつかせ、タクシーを止めていたといった事実を昨今の若者が知ったなら、「信じられない」とばかりに目を丸くすることだろう。
TBS系列のホームコメディドラマ「ぽっかぽか」(94~96年)で主役を演じるなど、映画、舞台で活躍する女優・七瀬なつみが、俳優・演出家の丈(旧芸名・小野寺丈)がMCを務めるYouTubeチャンネル「丈熱BAR」に出演(11月10日付)。タクシーにまつわるバブリーな青春エピソードを振り返った。
七瀬は、高校3年時の週刊ヤングジャンプ「ビーチギャル・コンテスト」でグランプリ獲得。その後、芸能界入りし、デビューしたばかりのとんねるず(石橋貴明、木梨憲武)、俳優・お笑いタレントの片岡鶴太郎が出演したフジテレビ系列の深夜番組「オールナイトフジ」(83~91年)に、モデルユニット「シーエックス」のメンバーとしてレギュラー出演した。動画で七瀬が振り返る。
「番組が終わるのが(深夜の)3時とか3時半なんですよ。そっからみんなで毎週飲むわけ、朝まで…。ある時、鶴太郎さんが来てくださった時、メンバーの誰かが飲んでて、恋愛ものの話で泣いちゃったの。(鶴太郎が)『よし、その涙を海に流しに行くぞ』って、そのままタクシーチャーターして、みんなで海行っちゃったりして。すごい青春だった。ギリギリ、バブリーだったのよ…」
移動はタクシー、経費使いたい放題。ディスコでフィーバーなど、今の時代では考えられない伝説級のエピソードの数々。しかし、一番の驚きは「そんなバブル経済がいつまでも続くと思っていた」ことでは…。
(所ひで/YouTubeライター)