木村拓哉主演ドラマ「A LIFE~愛しき人~」(TBS系)の初回が1月15日、25分拡大版で放送され、平均視聴率は14.2%だった。木村にとってはSMAP解散後の初仕事であり、番組宣伝にもかなり力を入れていただけに、不本意な数字となったかもしれない。
今作は、木村がいままで遠ざけていたドクター役に初挑戦ということで、撮影前に実際の手術を見学したり、縫合の「多重結び」を懸命に練習したりと相当に勉強したそうだ。
けれども、第1話を観たという医療ジャーナリストは、シーンのあちこちに疑問を抱いたという。
「まず、壇上虎之介(柄本明)が急変し心停止した時に、沖田一光(木村)が心臓マッサージを行ったシーンです。ベッドが斜めに起こされていて、虎之介の体が斜めの状態のままマッサージをしていました。心臓マッサージはまず、気道確保し呼吸のあるなしを確認。そして、体を水平にして心臓部分を圧迫します。そうでなければ、十分な圧がかからないからです。また、二度目の手術の後、沖田が虎之介の下着の上から聴診器をあてていました。術後の経過を診るための重要な行為なのに、下着の上からというのはないですね。監修の医師がついていますが、きっと現場で『ドラマですから』と言われたかして、納得してしまったのでしょう」
ドラマでは“スーパードクター”ではなく、あくまでも“職人外科医”にこだわっているようだが、それならば撮影現場にも“職人気質”を見せてほしいものだ。