吉本興業所属のお笑いコンビ「ダイタク」の吉本大、「9番街レトロ」のなかむら★しゅんが違法オンラインカジノ賭博の疑いで、警視庁に任意で事情聴取された。2月5日、吉本は公式サイトでコンプライアンス違反の疑いがある所属タレントの活動自粛を報告したが、翌6日に該当タレントが大となかむらであることが判明。2人には余罪がある可能性が高く、現在はダイタクの後輩芸人が十数人も吉本から聞き取り調査されている。
2組は、東京・ヨシモト∞ホール(3月から「渋谷よしもと漫才劇」に変更)で人気、実力ともにトップランナー。特に9番街レトロは、キャリア6年の若手であるにもかかわらず「ハチミツ!!」(フジテレビ系)、「ナイチン街レトロ」(テレビ朝日系)と2本の民放バラエティーにレギュラー出演するほど猛プッシュされている。今年はまさに正念場なだけに、相方の京極風斗のソロ活動となることは、吉本にとっても大きな損失だ。
一方、一卵性双生児の兄弟コンビであるダイタクは、9番街レトロより10年も先輩の2009年にデビュー。「M-1グランプリ」は15年から準決勝止まりだったが、ラストイヤーとなる昨年に初の決勝進出を決めた。発表の場では、当人より周りを囲んだ後輩たちのほうが歓喜して大粒の涙をこぼしたことから、いかに慕われていたかがわかった。ヨシモト∞ホールをけん引してきた功労者で、若手がめざすしゃべくり漫才師。2人のネタ中は、袖で見学する若手が多いことで知られる。劇場関係者は言う。
「面倒見がよく、“∞の兄貴”として、後輩たちからの愛され度がハンパなく高い。去年のM-1準決勝後は、ダイタクさんのちょっと早い祝勝会が開かれていたんですが、後輩が10人以上も集まっています。ダンビラムーチョ、シシガシラ、オズワルドほかM-1決勝進出コンビばかりです」
すでにトークイベントは中止となり、今年出場資格を得たばかりの漫才賞レース「THE SOCOND~漫才トーナメント~2025」は出場を辞退。「大悟の芸人領収書」(日本テレビ系)は出演シーンをカットして、「ゴッドタン」(テレビ東京系)は内容を変えて放映される。
「大さんは見栄っ張りではあるけど金払いがよく、後輩の分を1人で負担することも珍しくなかった。営業と劇場出番、配信でどれほど儲かっていたのかはわかりませんが、懐具合を心配する後輩もちらほらいた。調達先が違法カジノだったのなら、自分も加担したのではと∞芸人は戦々恐々です」(前出・劇場関係者)
フジテレビの次は吉本興業。騒乱は終わらない。
(北村ともこ)