毎日、ストレスを強く感じていませんか? 実は、ストレスを感じると体内で消費されてしまう栄養素があるんです。それは「ビタミンC」です。
ストレスといっても、それは仕事や人間関係で感じるものだけではありません。赤坂ファミリークリニック医院⻑の伊藤明子さんによれば、不安や疲労、寒暖差、睡眠不足、風邪などの感染症にかかったときのストレスも含むそうなんです。
ビタミンCといえば美肌にいいイメージがありますが、免疫の機能に関係していることもあって、損なわれると免疫低下のリスクがあります。寒い冬、免疫低下によって風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないよう、ビタミンC不足には気を付けたいものです。
■ビタミンCは免疫向上にも役立つ栄養素
伊藤さんによると、「ビタミンCはそれ自体が強力な抗酸化物質、つまり病原体の攻撃や炎症の抑制に役立つ物質で、体内に侵入したウイルスや細菌と戦う免疫細胞の機能をサポートしてくれる」のだとか。また、「ストレスに対抗するアドレナリンの生成にも必要不可欠なので、日頃からストレスへの抵抗力を高める効果も一定程度は期待できる」そうですよ。
■ビタミンCを十分に摂取するためには?
積極的に摂取したいビタミンCですが、レモンをイメージする人が多いかもしれませんね。伊藤さんは、「柑橘系だけでなく、アセロラや苺、野菜ならパプリカやブロッコリーなどにも多く含まれている」といいます。また、「ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い性質を持つため、調理するときは汁やスープもそのまま摂取できるものがよい」そうですよ。
■免疫を高めるために押さえておきたい他の栄養素
ビタミンCの他に、免疫を高めるために必要な栄養素はまだまだあります。
●ビタミンD/免疫を調節し、抗ウイルス作用で感染症への防御作用を持つビタミン Dは、鮭(サーモン)やイワシなどに多く含まれます。また、太陽に当たると体内で作られるので、天気のよい日は外出もオススメです。
●ビタミンE/ビタミンの中で最も強い抗酸化作用を持つビタミンEは、免疫細胞を活性化させる作用もあるそう。卵やうなぎ、カボチャなど幅広い食物に含まれているので、ぜひ摂取しましょう。油脂と一緒に摂取すると、吸収率が高くなるそうですよ。
●亜鉛/亜鉛は体内で作ることができない必須微量ミネラルの1つです。免疫反応の調節などにも作用するため、免疫力維持に欠かせません。牡蠣やカラスミ、牛肉などから摂取できます。また、お酒好きは要注意。亜鉛はアルコールで失いやすいのだそう。お酒のおつまみは牡蠣のオイル漬けや缶詰にして亜鉛を補いましょう。
ビタミンCなどの免疫を高める栄養素。食事だけで十分に摂取することが難しい場合には、栄養補助食品や健康食品などを活用することも選択肢に入れ、免疫力の維持をサポートしてみてはいかがでしょうか。