日本テレビと読売テレビが、新たなお笑いの賞レースとなる「ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦~」を放送すると発表したのは、さる2月4日のことだった。予選を行った上で、決勝は今夏に生放送する。大会は、漫才とコントの「二刀流」芸人No.1を決定するもので、優勝者には賞金1000万円が贈呈される。現在、お笑い芸人の登竜門としては、「M-1グランプリ」「キングオブコント」など様々な賞レースが乱立しているが、はたして「ダブルインパクト」は成功するのだろうか。
「日テレは、女性芸人No.1を決める『THE W』が大コケしていて撤退するという話もあるんです。そこで、テレビ朝日の『M-1』、TBSの『キングオブコント』に並び称されるような、不動の人気を博すような賞レースをどうしても創設したいという状況から、『ダブルインパクト』が企画されたようです。ただ、漫才とコントを両方審査するわけで、単純に他の賞レースより時間がかかることは否めません。放送するとしても長時間になりそうで、不安視する声も早くもテレビ関係者の間で出ています。ただ、漫才もコントも見られる“お得感”はあるでしょう。ここに来て、お笑いファンの間では、SNSでかなり話題を集めていて優勝予想も行われています」(民放関係者)
そこで、日頃からお笑い芸人と仕事をしている放送作家に、どの芸人が「ダブルインパクト」で優勝する可能性が高いかを、どこよりも早く予想してもらった。
「M-1王者を見ると、特にコントに強いのがマヂカルラブリーとサンドウィッチマン。ただ、2組ともすでにバラエティ番組で活躍しているので今さら出場する可能性は低い。で、注目なのが、ロングコートダディと男性ブランコです。両コンビは、『M-1』でも『キングオブコント』でも決勝に進出しており、今でも舞台で活躍中。特に、独特のゆるい雰囲気がある脱力系で、なおかつ漫才もコントも評価されているロングコートダディは、2024年が『M-1』のラストイヤーで、『ダブルインパクト』に注力できます。出場する可能性は高いですし、初めて賞レースで栄冠を獲得する可能性は大です」
さらに、前出の民放関係者は「ダブルインパクト」ではM-1王者は苦戦するだろうと予想する。
「現在では、漫才もコントも両方行うコンビが増えていますが、M-1王者はどちらかといえば漫才に特化したコンビが優勝している。最近の王者でも、ウエストランド、錦鯉、霜降り明星などはコントをほとんどやっていません。それに、『M-1』を連覇した令和ロマンも、最近では本格的なコントは行っておらず、高比良くるまのオンラインカジノの問題で出場するかも微妙です。何にせよ、コントが強くて漫才もしているコンビが、『ダブルインパクト』では強そうで、ニューヨークやジャルジャルも注目されています」
今年の夏には優勝者が決まる、新たな賞レースの「ダブルインパクト」。どんな結末になるのか、まずは4月に始まる予選に注目したい。
(渡邊伸明)