さる3月19日放送の「上田と女が吠える夜」(日本テレビ系)に出演していたインフルエンサーでタレントのなえなのが、日本初のオリンピック卓球競技において2020年に伊藤美誠選手とぺアを組んで金メダルを獲得した水谷隼元選手に容赦ないガチのダメ出しを繰り出し、つい「おおーっ」と拍手してしまった。
「季節の変わり目を愚痴と節約で乗り切る2時間SP!」と題したこの日の放送で、「仕事関係でイラッとしたこと」を質問されたなえなのは、「食リポがヘタすぎてイラッとする人がいて」と切り出した。「毎週、レギュラー番組で一緒になる卓球のオリンピックの金メダリストの水谷さん」といきなり実名を出すと、「本当にヘタで。生放送の番組なんですけど、10秒以内にそれを食べて感想を言ってくださいみたいな。画面に10、9…とか出るじゃないですか?『いただきます』で始まって、モグモグって。(食べてから)しゃべらないんですよ、7秒。最後の3秒でやっと『おいしいです~』で終わり。いや、いくら金メダリストでもダメです」と、その時の水谷氏の様子を再現しつつ、バッサリと斬り捨てたのだ。水谷氏が「ギター侍」こと波田陽区に似ていることもあって「残念!」と言いたくなるほどお見事だった。
この番組を一緒に見ていた母が「この子、生意気すぎる」と立腹したので、なえなのと水谷氏は仲よしで、誕生日には“選ばれし者”しか行けない、地図に掲載されていないような焼肉屋さんで御馳走してもらったりする密な仲だからこそ、これだけ一刀両断することができるんだよと説明したら、納得してくれた。おそらくあの番組を見ていて、「なえなの生意気」と思った人は、私の母だけではないように思う。
テレビは高齢者の娯楽の1つだ。もっと高齢者を意識した番組作りをしないと、例えばなえなのがあらぬ批判にさらされることになる。炎上商法でそれもアリというならよけいなお世話なのだけれど。
(森山いま)