西内まりやのせいじゃない?「タラレバ」「明日婚」が明暗を分けた理由とは?

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 今期の恋愛ドラマは漫画原作の「突然ですが、明日結婚します」(フジテレビ系)と「東京タラレバ娘」(日本テレビ系)が注目されていたが、これまでの放送では共に漫画ならではのご都合主義的の展開が乱用されたため、「どちらも漫画原作ドラマの失敗例」といった批判の声があがっていた。しかし、エンタメ誌ライターは「タラレバ娘」の第3話を観て「この2つのドラマは違う評価を得ていくかもしれない」と話す。

「1月30日放送の『明日婚』第2話は、“偶然”別の女といるところを目撃して嫉妬したり、“偶然”バランスを崩して抱き合ってしまったりと、1話目同様“少女漫画あるある”の寄せ集めに終始して、感情移入できるシーンが皆無のまま終わりました。一方、2月1日放送の『タラレバ娘』第3話では、『恋人でもない男と寝てしまった、どうしよう』という、同じくお約束なシーンから物語が始まるものの、その後は意外にもていねいにアラサー女の心の揺れ動きが描かれていました。これらは観ているこっちも心がヒリヒリするほどリアリティのある苦いシーンでしたが、いいタイミングで漫画タッチのコミカルなシーンが挿入されて救われたり、主人公たちがLINEのグループトークでお互い食い気味にメッセージを飛び交わせるシーンなどは、実際のアラサーの日常でもよくある光景をうまく映像に落とし込めていて共感できました」

 つまり、「明日婚」に比べて「タラレバ娘」のほうが、漫画と映像それぞれの良さをバランスよく取り入れて、上手に視聴者を引き込ませているというのだ。

 どうやら原作漫画のドラマ化は、ただコミックを実写化するのではなく、映像作品としてうまく消化し、視聴者が共感できる表現に落とし込めるかが、カギとなりそうだ。

 第2話にして視聴率急降下した「明日婚」と、微増だが上向きの「タラレバ娘」。2作品の明暗は、もしかしたら批判を浴びている西内まりやとflumpool山村隆太というキャスティングではなく、制作側の意気込みの違いが影響したのかもしれない。

(稲垣まゆう)

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