4月24日にスタートした「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系)に多くの「キュンキュンした!」と喜ぶ声があがっているようだ。昭和11年を舞台に、主人公の関谷なつ美(芳根京子)が顔も知らない海軍中尉の江端瀧昌(本田響矢)に嫁ぎ、2人が驚くほどのスローペースで距離を縮めていく新婚ピュアラブコメディなのだが、メインのなつ美を演じる芳根と瀧昌を演じる本田の“ハマリ役”もさることながら、一部で「職人」と呼ばれている2人の役者が気になって仕方がない。それは、瀧昌の幼少期からの友人で甘味処を営む坂井嘉治を演じる戸塚純貴と、瀧昌と同じ帝国海軍に勤める同僚でよくモテる深見龍之介を演じる小関裕太だ。
戸塚は昨年上半期放送のNHK朝ドラ「虎に翼」で主人公の寅子(伊藤沙莉)の友人・轟太一を好演。「俺たちの轟」とまで呼ばれるほど人気を博した。それ以降も「青島くんはいじわる」(テレビ朝日系)では主人公の1人である青島瑞樹(渡辺翔太)の大学時代の同級生であり会社の同僚でもある谷崎真司、「ホンノウスイッチ」(テレ朝系)では主人公の1人である星小和(葵わかな)の元カレであり会社の同僚でもある吉田総介、「アンサンブル」(日本テレビ系)では川口春奈演じる主役の恋人・真戸原優(松村北斗)の高校時代からの親友・安田樹理など、とにかくメインキャストの友人役を数多く演じているため、「メイン友人の職人」と呼ばれ、「戸塚が友人役で登場するとドラマに安心感が広がる」という声もある。
一方の小関は、この1年間だけで「素晴らしき哉、先生!」(テレ朝系)での大友聖也、「あのクズを殴ってやりたいんだ」(TBS系)での大葉奏斗、「御曹司に恋はムズすぎる」(フジ系)での成田理人のどれもが、ヒロインと結ばれない、いわゆる恋の当て馬役なのだから「当て馬職人」と呼ばれるのも当然だろう。おそらく「小関が登場するということはヒロインとの恋の駆け引き的な何かがある」ということだから、今後の展開にますますワクワクする。
「めおと日和」で戸塚演じる嘉治は”いい友人”として、第1話以降も瀧昌となつ美を甲斐甲斐しくフォローするだろうし、小関演じる龍之介は瀧昌をからかう延長でなつ美にもちょっかいを出し、”恋の当て馬らしく”なつ美のピュアさに心をときめかせ、瀧昌から嫉妬されることだろうと予想している。
ピュアななつ美と瀧昌だけでなく、嘉治と龍之介も温かい目で見守りたい。
(森山いま)