どうやら世間を騒がせている「不倫疑惑報道(本人は疑惑を否定)」の影響が、来年度放送のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」にまで及んでいるようだ。
2026年度に放送される「豊臣兄弟!」は、誰もが知っている豊臣秀吉をすぐそばで支え、「もしも彼が長生きしていれば、豊臣の天下は安泰だった」と言われる弟の豊臣秀長を主人公に描く、兄弟の立身出世から天下統一までのストーリーだとアナウンスされている。ネット上では、秀長を演じる仲野太賀と同じ芸能事務所に所属する「不倫疑惑報道」を否定した永野芽郁が、歴史上の人物ではない架空のドラマオリジナルキャラクターを演じることについて議論になっているようだ。
永野が演じるのは、小一郎(秀長)の幼なじみで”初恋のひと”である「直」。直は小一郎(仲野)と同い年で、池松壮亮演じる秀吉(藤吉郎)・秀長兄弟と同じく尾張中村に住む土豪の娘。小一郎のことをひそかに慕っており、乱世に翻弄される悲劇のヒロインだと番組公式HPでは紹介されている。
2020年度に放送されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」にも、架空のドラマオリジナルキャラクターであるヒロイン・駒が登場。門脇麦が演じたのだが、世間からは「なぜ駒が必要だったのかわからない」などと厳しい声があがっていた。つまり、そもそも史実にないオリジナルキャラクターは、批判されがちな存在なのだ。
「豊臣兄弟!」では、秀長の妻・慶を吉岡里帆、秀吉の正室・寧々を浜辺美波、秀吉の側室・茶々を乃木坂46の井上和、柴田勝家の正室・お市を宮崎あおいらが演じるのだが、現代ドラマなら「そうそうたる女優陣」と言えるが、「時代劇を演じる女優陣」としては軽すぎると言われ続けており、永野の「不倫疑惑報道」により、その声はますます大きくなっている。
永野は「常時ファルセット」のような声でセリフを言う特徴があることは周知の事実。ただでさえオリジナルキャラクターは不自然に現代っぽいセリフを言わされたり、強引に史実と絡められて批判の目を向けられがちなので、このままでは「麒麟がくる」のオリジナルキャラクターを演じた門脇以上に、永野は悪目立ちして厳しい声を集めてしまいそうだ。
いっそのこと、永野演じる直が「悲劇のヒロイン」ではなく、秀長の妻・慶(吉岡)との仲を阻むような「憎まれキャラ」であれば、永野の演技の幅を広げることにつながるようにも思えるのだが。
(森山いま)