4月27日放送の「メシドラ~兼近&真之介のグルメドライブ~」(日本テレビ系)にゲスト出演したISSAと小池徹平を見ながら考えさせられることがあった。
この番組はお笑いコンビEXITの兼近大樹と満島真之介のどちらかが車を運転し(まれにゲストが運転することもあるが)、ゲストともにアポなし、台本なしの「ガチな町ブラロケ」をする番組なのだが、この日は神奈川県・相模原を周遊した。ISSAと小池はパパ友であり、「ミュージカルで一緒になって、その日からガチガチに毎日のように一緒に飲んでて」と小池が説明。するとISSAが「オレら2人べろんべろんになるまで飲むからね」と言い、兼近と満島を笑わせた。小池は普段ISSA を「一茶にぃ」を短縮した「茶(ちゃ)にぃ」と呼び、ISSAは小池を「てっちゃん」と呼んでいるという。番組のホストである満島はISSAと同じ沖縄出身の先輩後輩で、さらに「ISSAさんのお母さんとうちのお父さんが同級生」で「(ISSAの)弟とかそういった人たちもみんな(自分の父の)教え子なの」と沖縄ことばになりながら説明。「だから(芸能人で)一番近い」と話が着地した。この日のロケではISSAのことを「茶にぃ」と呼ぼうと相談する中で、「いやオレは呼べないわ」と言う満島に、「なんでよ?」と笑うISSAには、地元の先輩が後輩に与えがちな圧やマウントはゼロだった。
最初に4人が立ち寄った「マライカ BAZAAR 相模原店」は、雑貨店に飲食店が併設されていることから、注文した食事の待ち時間を利用して、それぞれが店内を散策することに。ISSAは目が覚めるようなブルーにピンクのフラミンゴが全面プリントされたトロピカルなラグマットを見ながら、「こういうのってなぁ、奥さんになんか言われそうですよね。『私の趣味じゃない!』みたいな。オレは好きなんですけどねっていう…」などと番組カメラマンに話しかけ、その様子は実にニュートラルだった。
食事がテーブルに届き、「スパムむすび」の上に載っていたポークランチョンミートだけを食べる小池に満島が「『TULIP』知らないでしょ?」と話しかけると、その後を引き継ぐようにISSAは「『SPAM』っていうのはポークランチョンミートの名前(商品名)」であることをざっくりと説明。一般的に「スパムむすび」と呼ばれるものに載っているのは「ポークランチョンミート」のことで、その商品には「二大巨頭みたいなのがあって『TULIP』っていうメーカーが(『SPAM』のほかに)あるの」と、沖縄県民ならではの豆知識を教えてくれた。
「これスパムじゃないの?知らなかったのオレだけ?」と驚く小池に「それはランチョンミート」と訂正するISSAには、「うんちく」を得意気に語るようなくどさはなく、あくまでも「正しいことを教える茶にぃ」の優しさを感じた。
かつては女性にモテモテで、数多くの浮名を流した現在46歳のISSA。いまだにヤンチャでノリのいいムードをキープしながらも、実は礼儀正しくて視界が広く優しいことがよくわかった。これは老若男女を問わずモテて当然だろう。ISSAは「メシドラ」のような素顔が伝わって来る番組にもっと出演して、「人を惹きつけるチカラ」を見せ続けてほしい。
(森山いま)