コロナ禍で一躍注目を浴びた臓器「肺」。コロナの後遺症でなんとなく肺活量が戻らない方も多く、今ヘルスケア界隈では「肺活」という言葉がトレンドとなりつつます。腸活・温活に続く、肺活。いったいどんなことをしたらいいかお答えします!
●肺活とは
まず呼吸については、心臓が鼓動を打つように生まれたときから無意識に行われています。酸素を体内に取り入れ、二酸化炭素を体外へ排出する生命維持機能になり、取り込む酸素の量によって他の臓器にどの程度酸素が行きわたるかが変わってきます。
「酸欠」という言葉があるように、酸素が足りなくなるとまず脳の機能が低下しやすくなるほか、血流が悪くなり末端の冷えの原因になったり、内臓の機能低下にもつながります。また、意外なところでは自律神経の乱れにもつながります。
そんな無意識に行う呼吸の質を変え、肺の機能を高めていこうというのが肺活です。
●肺機能が衰えても呼吸の質は肺活トレーニングで変えられる
コロナ禍で話題となったのが肺機能の低下です。
他の内臓機能同様に一度機能が落ちてしまった肺自体をよくするというのはなかなか大変なことですが、呼吸というのは酸素を取り込む肺のほか、横隔膜など呼吸に関連する筋肉や筋膜も連動して動くことで呼吸量が変わってきます。
コロナの後遺症以外でも、加齢やストレス、姿勢不良で呼吸が浅くなってしまっている方はたくさんいます。まずは胸椎・胸骨・肋骨でかこまれた胸郭の可動域をあげて深い呼吸がしやすい環境をつくっていきましょう。
●肋骨周りを意識的に伸ばす
道具もいらずにストレッチする方法として一番簡単なのが「伸び」。
手を合わせぐぐーっと上にあげて伸びながら何度か深呼吸を繰り返すと呼吸によって横隔膜周りがストレッチされます。そのタケノコのようなポーズのまま左右にも少し倒すと、おなか周りの筋肉までストレッチがかかり効果的。筋肉は刺激を入れるとしっかり使えるようになり可動域も上がります。
身体の不調に合わせて無理のない範囲で何度か伸ばしながら深呼吸してみましょう。
朝にこの動きをしてあげると日中の呼吸がスムーズになり、脳にもしっかり酸素が行きわたり、1日しゃきっと動きやすくなりますよ。朝起きるのが苦手という方は全身に酸素を送るためにも習慣化してあげるとよいです。
深呼吸で意識的に呼吸をする場面を作ることで肺活量も増えやすくなり、無意識での呼吸の質、血流もよくなります。
酸素が満ち足りると冷え予防にもなり代謝もアップ!ダイエット効率もあがります。体調が悪い時でもとり入れやすいので是非毎日のルーティンに加えてみてください。
(安藤恵美)