子どもは本能的に苦みや酸味を嫌いやすく、幼児期からは個人的な味の好みも出てくるため、大人と同じメニューでは好き嫌いが多くてあまり食べられないということもあります。子どもの好き嫌いで困ったら、克服に向けて次のようにサポートしてあげてはいかがでしょうか。
■「好き嫌いはしちゃダメ!」と言わない
食事中、食べたくないと思うものが目の前にある状況で「好き嫌いせずに食べなさい」と言われ続けると、前向きになれず食べることが嫌いになってしまうケースもあります。前に食べなかったものでも、ちょっとしたきっかけで食べてみたり食べられるようになったりすることもありますから、自然に“何も言わずに”食卓に並べるのがよいでしょう。食べられなかったらそのままでOK。見るのも嫌だという場合はその場で下げることも考慮に入れて、子どもが前向きに食べられるようにしてあげましょう。
■美味しい食べ方や代替品を探す
嫌いな食材でも、調理の仕方や味付けによって食べられるものがあるケースもあります。食べたくないというものがあれば、その理由を探して解消できる調理法を考えてみましょう。例えば、炒めたピーマンの苦みが苦手な子どもの場合は、炒め料理の最後にピーマンを加えてサッと火を通す程度にとどめると、苦みを軽減できて食べやすくなります。1つの食材が食べられないからといって栄養失調になるわけではありませんから、同じ栄養素を摂ることができる別の食材を探すのもよいでしょう。
■たくさん食べなくても挑戦したことをたっぷり褒める
子どもが苦手だという食べ物をほんの少しでも食べることができたら、大きな挑戦に拍手をおくってあげましょう。“一口”の経験を繰り返して苦でなくなってきたら、自然と食べる量が増えていくこともありますから、「今すぐ!」と欲張り過ぎずにその子のペースの頑張りを認めてあげましょう。
小さい頃は苦手な食べ物がたくさんあっても、成長とともに食べられるものが増えていくケースもたくさんあります。今食べられないことに対して躍起にならず、少しずつ食べられるものを広げていくイメージで、愛情たっぷり向き合っていきましょう。
(Nao Kiyota)