【愛の、がっこう。】ラウール“カヲル”の“職場”への違和感が業界を取材する人たちから上がったワケ
Snow Man最年少メンバーのラウールが、この7月期のドラマ「愛の、がっこう。」(フジテレビ系)でホスト役を演じ話題だ。物語は、主演の木村文乃演じる真面目な女子高教師「小川愛実」が、ラウール扮するホスト「カヲル」と禁断の恋に落ちるというもの。7月17日に第2話が放送された同ドラマだが、7月10日放送の初回から“違和感がすごい”との声が一部から上がっている。
初回では、愛実の教え子がホストクラブにハマり、親のキャッシュカードを使い込んでいることが発覚。愛実は教え子を奪い返すべく、ホストクラブに乗り込み、そこでカヲル(ラウール)と出会うことになるのだが、ホスト体験ルポの執筆経験もある、業界の事情に詳しい男性ライターは、こんなふうに言う。
「高校生はホストクラブに入れません。風営法で18歳未満の入店は禁止されていますし、18歳以上でも“高校在学中”という理由で入店を断るのが自主規制の流れ。もちろん昔は、大手以外の小箱の店では高校生の客を見て見ぬふりしてた、なんてこともありましたが、今は時代が違います。これだけ、ホストにハマって深刻な問題となるケースが相次いだ今は、規制が厳しくなっています。そのためホストクラブ自体も衰退していくとの見方もあり、ドラマとはいえ、なぜ今この題材?と思いました」
さらに、ラウール扮するカヲルは“自分の名前の漢字も書けない”という設定だという。同ライター氏は、「名前って小さな頃からどんな場面でも書くものですよね?いくら何でも…という感じは否めません。それに教師と恋に落ちるって、往年の大ヒットドラマ『高校教師』(TBS系)を令和の今、強引にアップデートしたような展開ですよね」と言って苦笑する。
ライター氏が言う「高校教師」とは、1993年に放送された野島伸司氏脚本の連続ドラマ。真面目な高校教師と女子高生の恋愛を描いたセンセーショナルな内容で、当時の社会に大きな波紋を広げた。タブーを正面から扱いながらも、繊細な心理描写とラストの衝撃展開が話題を呼び、現在でも「禁断の恋ドラマ」の代名詞として語り継がれている名作だ。
しかし令和の今、はたして「ホスト×教師」の設定がそこまでのドラマ性を持ちうるのか?…というのが、ライター氏の疑問なのだそそうだ。
その点、ある社会部記者は、「ホストというより、むしろ今なら“メンズコンセプトカフェ”のほうがリアリティがあるかもしれません」と言って、こんな見方を披露する。
「実際、コンカフェ(コンセプトカフェ)は規制が緩く、高校生をナンパして色恋に持ち込むトラブルも起きているんです。ホストはもはやプロ化していて、適当な営業じゃ生き残れませんが、コンカフェは“荒稼ぎしてすぐ消える”タイプの店も多い。私の目から見るとホストクラブは、ドラマ設定として時代錯誤感は否めないのが正直なところです」
とはいえ、身長190cm超えのラウールのホスト姿は迫力満点。どんな“ホスト像”を演じるのかには期待しかないとの声は絶大。ピュアな愛にたどり着くストーリー展開があるとすれば、大ヒットもありそうだ。
