昨年3月にKAT-TUNを脱退し、ジャニーズ事務所も退所した田口淳之介のメジャーデビューが決まった。田口は2月14日、大手レコード会社の「ユニバーサルミュージック」と2年間の専属アーティスト契約を結び、4月5日に第一弾ソロシングル「Connect」をリリースすると発表。同時にユニバーサルミュージックストアにて公式グッズの通信販売も開始された。
この知らせにファンは好意的な声を寄せているが、気になるのは火中の栗を拾った形のユニバーサルだ。いくら大手とはいえ、ジャニーズから飛び出たアーティストを所属させるのはリスクが大きいのではないだろうか。その裏側を音楽ライターが読み解く。
「多くの大手レーベルがジャニーズ所属アーティストのCDを手掛けるなか、ユニバーサルにはジャニーズとの関係性がなく、気兼ねなく田口と契約できたわけです。ただ同社は典型的な外資系で、売上にはとてもシビア。セールスが伸びないために短期間で契約を解除されたアーティストも少なくありません。田口は2年契約を結びましたが、これも『2年以内に必ず結果を出せ』という無言の圧力と言えそうです」
そのユニバーサルが田口と契約できたのは、実はTOKIOのおかげだとの噂もあるという。その意味を前出の音楽ライターが明かす。
「TOKIOは01年にソニーからユニバーサルに移籍し、ロックバンド路線を強化しました。しかし、他のジャニーズグループがランキング1位を指定席とするなか、TOKIOはシングル18作品で1位は6回のみと低迷。後期には歌謡ロック路線にシフトするも最低売上枚数を更新してしまい、ユニバーサルから見放される形でジャニーズ傘下の『J Storm』に移籍したのです。これでユニバーサルとジャニーズの関係が切れ、田口との契約に繋がったと見ることもできるでしょうね」
ちなみにTOKIOにとってユニバーサルでのラストシングル「青春 SEISYuN」は、KAT-TUNのCDと時期が被ったために発売日を1週間後にズラされたという因縁もある。ともあれ、ユニバーサルが田口に掛ける期待は相当大きなものになりそうだ。
(金田麻有)