大食い女性YouTuber“定食屋で10品完食劇”が「世にも奇妙な物語」の名作を彷彿させたワケ
タモリがストーリーテラーを務めるドラマ「世にも奇妙な物語」(フジテレビ系)を彷彿させると話題の動画がある。大食い系女性YouTuber「もぐもぐさくら」のYouTubeチャンネル「もぐもぐさくら」だ。
同チャンネルではドッキリ企画が人気。主に、店主が1人で切り盛りする飲食店を訪れ、撮影許可を得たうえで、もぐもぐさくらが次々と追加注文を重ねていくという内容だ。カメラは口から下の画角で撮影されることが多いため、大食いYouTuberとして顔バレしておらず、小柄で華奢な彼女が驚くほどの量を平らげ、店員が驚く様子が動画もの見どころになっている。
10月16日に公開された動画では、福島県の定食屋で73歳の男性店主が1人で接客から調理までを切り盛りする店を訪問。壁に貼られた手書きメニューから「ソースカツ丼」「ラーメン」「餃子」を注文すると、店主は「大丈夫ですか?」と心配する。
これらをペロリと平らげた彼女は続いて「味噌とんこつチャーシュー麺」を注文し、これも一気に完食。さらに「カレーライス」「オムライス」と立て続けに注文し、さすがにオムライスを出す際には店主が再び「大丈夫ですか?」と心配そうに声をかけた。
それでも彼女は食べ続け、続いて「野菜炒め定食」「五目ラーメン」を注文。これらを食べ終えた時には、店主も「もういいですか? かえって楽しい」と笑うしかない。その後も「親子丼」「豚骨ラーメン」を追加し、計10品を完食したのだった。
さて、この光景が「世にも奇妙な物語」のどの作品を思い出させるのか。答えは1992年6月11日に放送された名作「ハイ・ヌーン」だ。ドラマ関係者が解説する。
「ミュージシャンの玉置浩二がサラリーマンに扮し、とある食堂を訪れます。1品食べ終わるごとに次の料理を注文し、最初は怪訝そうだった店主も、次第に料理人魂に火がつく。男のあまりの食欲に近所の人も集まり、やがて店の全メニューを制覇すると、驚きの展開が…というストーリー。『世にも奇妙な物語』の人気投票で27位に入り、その後サラリーマン役を歌手の和田アキ子に代えてリメイクされています」
もぐもぐさくらのドッキリ企画を見ると、「ハイ・ヌーン」がいかに料理人の心理を巧みに描いた名作だったかが、あらためてわかる。
(所ひで/YouTubeライター)
