寛一郎が「ロイヤルファミリーの証」を感じさせた、祖父と父との家族写真と「こめかみを人差し指で掻くしぐさ」
10月24日放送の「あさイチ」(NHK)人気コーナー「プレミアムトーク」に生出演した寛一郎が反響を呼んでいるようだ。
この日の「あさイチ」の直前に放送されたNHK朝ドラ「ばけばけ」第20話では、史実としてわかってはいたことだが、トキ(髙石あかり)は夫である銀二郎(寛一郎)を東京に残したまま松江に帰った。好き合っていた2人はこの日、別れたのだ。
そのタイミングで「あさイチ」に登場した寛一郎は白い歯が印象的で、番組には「ばけばけ」で銀二郎を演じていた時は「歯が黄色く見えた」ことから「黄色くしていたのですか?」と質問する視聴者からの声が殺到。寛一郎は「黄色く塗っていました」と答えた。
10月20日放送の「ばけばけ」第16話で銀二郎は、夜明け前から内職をして、荷運びの仕事をしてから遊郭で客引きの仕事まで始めていたが、トキの祖父・勘右衛門(小日向文世)から「お主が恥をさらして得た金など、松野家にいらん!」とまで叱責され、その夜に出奔。視聴者の誰もが銀二郎に同情したことだろう。
この日の放送で荷運びの仕事中に倒れてしまった銀二郎は、その時に着物の前合わせがはだけて太腿から下の足が露わになるのだが、その脚の細さに胸を打たれた。食べる物もほぼない状況で働き続け、トキが遊郭に売られないよう、武士の時代が終わったことに必死で対応しようとしている真面目さとけなげさを感じたからだ。
昨今、筋トレでムキムキになった肉体で「それってどうなの?」と思うようなキャラクターを演じる役者が目立つ中、寛一郎の演じる銀二郎の細い脚には説得力があった。寛一郎は銀二郎を演じるにあたり、10キロほど減量したと「あさイチ」で明かしていた。
「あさイチ」では、祖父の三國連太郎さん、父の佐藤浩市と一緒に写った写真や、三國さんに抱っこされている写真、並んで座る写真など、数々の「家族写真」が公開され、それを見たMCの博多華丸は「これぞロイヤルファミリー!」と目を輝かせていた。おそらく華丸と同じことを感じた視聴者は多かったと思う。
また、番組内で「ばけばけ」を出演者たちと一緒に観ている寛一郎がワイプで抜かれたのだが、その時、向かって左側のこめかみに人差し指をあてて掻くようなしぐさをする姿が映し出され、その姿が父親の佐藤によく似ていたことを、もう1人のMCである博多大吉が感心するように指摘していた。これには私も「うわっ!」と声が出てしまうほど大吉と同じことを感じたので、これもまた「ロイヤルファミリーの証」かもしれない。
役者仲間であり役者の先輩でもある仲野太賀から「本音をストレートに言う、素直すぎるところが生放送だと心配」とVTRで言われていたが、粗相なく終えることができた寛一郎。素直であることもまた「ロイヤルファミリーの証」ではないだろうか。
(森山いま)
