【ふてほどSP】江口のりこと磯村勇斗の妙演!「私に入れて」「あなたに入れたい」投票めぐるミュージカルシーンに感動
「女」が「少ない」と書いて「妙」という漢字がある。極めて美しく優れているという意味を持つ「妙」という漢字だが、なぜそれが「女」が「少ない」なのか。漢字の成り立ちはこれから調べようと思うが、1月4日放送のスペシャル単発ドラマ「新年早々 不適切にもほどがある!~真面目な話、しちゃダメですか?~」(TBS系)で政治家・平じゅん子を演じる江口のりこを見て、「妙演」という熟語が脳裏に浮かんだ。「妙演」は辞書を引いても出てこないが、これぞ平じゅん子を演じ切った江口にふさわしい言葉のように思う。
磯村勇斗は「ふてほど」シリーズの中で「ムッチ先輩」こと秋津睦実と、その息子である「秋津くん」と呼ばれる秋津真彦を演じているが、磯村もまた今作において「妙演」だったと思う。政治家として、選挙戦では私に1票を投じてほしいことを「私に入れて」と歌うじゅん子(江口)に、ボクだってアナタに1票を投じたいと応える、実はタイムトンネルで2026年に来てしまったムッチ先輩(磯村)の「あなたに入れたい」と歌うミュージカルシーンは、この2人でしか成立しなかったと思うからだ。
今作では「フェミニストの社会学者」である向坂サカエを演じている吉田羊だが、2020年放送のドラマ「恋する母たち」(TBS系)では、磯村演じる部下からの“猛烈なマッパ待機アプローチ”に陥落して不倫に走る“バリバリ仕事をする母”を好演。この時も磯村は絶妙なサジ加減で「もう我慢できないです、オレ」と言い、笑いのある愛欲表現をしていたから、今作の磯村を見ながら、6年経って磨きのかかった愛欲表現にうならずにいられなかった。
いやらしくて卑猥なのにおかしくて笑える「ふてほど」らしさをミュージカルで表現する2人に、ただただ感動してしまった。
江口は今作で、同じ「演劇人」であり「先輩」でもある阿部サダヲに馬乗りしてキスを繰り返し、何度も耳を舐め上げる、言葉にするとかなり激しいラブシーンも演じた。ここでもまた江口の「妙」が発動し、テレビで見ていられるギリギリの愛欲表現をしていたと思う。
ありがとう、江口のりこ。そして磯村勇斗。今年もマイペースで突っ走ってほしい。
(森山いま)
