日本国民のみならず、数々のアスリートからも愛されたフィギュアスケート選手の浅田真央が「感謝の気持ちを伝えたい」と4月12日、引退会見を行った。
自身のブログで引退を表明した前日、浅田は佐藤信夫コーチがいるリンクを訪れ「明るい表情」で引退の意思を伝えたそうだ。
浅田について佐藤コーチは「最後は(右ひざの)故障に悩まされ、思い通りの練習ができなかった」と、引退を決めた一因を代弁した。また、週に1日は練習を休むようにアドバイスしたが、浅田からは「どうして練習を休まなくゃいけないんですか」と言い返されるほど、練習に打ち込んでいたという。
スポーツジャーナリストは「練習量の多さが選手生命を縮めた可能性」を指摘する。
「ジャンプをして着氷するときの衝撃は、コンクリート上に降りるのとほぼ同じ衝撃だと言われています。幼いころからの毎日の練習で、ひざや足首、腰などには、いわゆる“勤続疲労”が起こります。だからこそ、傷んだ筋肉や軟骨の修復のために、佐藤コーチは『1日休め』と言ったのでしょう。しかし、浅田はああ見えてとても頑固な性格のため、これをなかなか聞き入れなかった。それが、故障を悪化させた一因だと思います」
会見で「今後もスケートに関わっていきたい」と話した浅田。指導者の少ない日本全国のリンクにひょっこり現れて、子供たちに指導してくれたら‥‥と期待するのは、あまりにもおこがましいだろうか。