このところ、タレント活動が目覚ましい芥川賞作家の羽田圭介氏。今年3月からは、ほっこり系人気番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」に、俳優の田中要次とタッグを組みレギュラー出演している。
そんな羽田氏が、5月26日に放送された「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~」(テレビ東京系)に出演し、メディアに出演する際の苦悩を語った。
羽田氏は、事務所に所属せず、出演交渉から出演料の交渉もすべて自身で行っている。そのせいか業界では“ギャラにうるさい”作家として名が通ってしまった。この件に関しては「テレビに出ても本は売れないことがわかった。断ることも難しいので、何十万円って吹っ掛けたら通っちゃった。それで(出演料の)相場がわかった」と笑った。
また、テレ東の「バス旅」は、3泊4日の収録予定でも、東京から遠い地では前日から現地入りすることもあるが「後泊もあって5泊6日になってもギャラは同じ」と苦笑し、この金額が「テレビ朝日の2時間番組と同じ」「(ギャラが)1番いいのはテレ朝」と、業界タブーのギャラ相場まで暴露した。
最も稼いでいる仕事は講演会で「90分しゃべってサイン会やって、60万円から80万円」、過去3カ月それぞれの月収は「300、200、200」と明かした。
文芸評論家は「作家としては、大変恵まれた境遇」という。
「たとえ賞を取ったとしても、その一作で消えていく作家も少なくありません。羽田氏のように、作家以外で稼ぐことができれば、自身の作品に余裕をもって向き合えますからね」
受賞作「スクラップ・アンド・ビルド」だけでなく、今後の作品にも期待ができそうだ。