6月12日に上野動物園のジャイアントパンダ・シンシンが、赤ちゃん1頭を出産したニュースは、久々の明るい出来事として日本中を駆け巡った。
その一方で和歌山県民は、ちょっと残念な思いをしているという。その理由は「アドベンチャーワールドでは15頭が生まれ育っている」のに、全国的に話題にならないことだ。
和歌山県白浜町の動物公園「アドベンチャーワールド」は、ジャイアントパンダ繁育研究基地の日本支部として1994年9月、エイメイ(永明・オス)とヨウヒン(蓉浜・メス)が来日。これまで同園では、15頭もパンダが誕生。昨年10月にも1頭産まれている。
しかも、この15頭のうち14頭のパパパンダは24歳(人間推定70歳)のエイメイ。パンダ関係者の間では「精力旺盛パンダ」として知られているそうだ。
和歌山県在住の社会部記者は「和歌山でパンダ誕生のニュースは、桜の開花宣言と同じくらいの扱い」と笑う。
「和歌山にパンダが来て以来、15頭も産まれてますからね。現在は8頭。そのうち14年12月に生まれたオウヒン(桜浜・メス)とトウヒン(桃浜・メス)は双子ですし、16年9月に生まれたユイヒン(結浜・メス)は赤ちゃんパンダです。県民としては慣れちゃったのかな?」
いずれにせよ、絶滅の危機に瀕しているパンダの誕生は喜ばしい限り。これを機に和歌山のパンダにも、もっとスポットが当たってほしいものだ。