育児に戸惑いながらも少しずつ“イクメン”へと成長する夫の姿を描いた、玉木宏主演のドラマ「残念な夫。」(フジテレビ系)。初回視聴率9.4%に続き、第2話は8.0%と右下がりで、なんとも残念なスタートとなっている。
一方、裏番組である柴咲コウ主演ドラマ「〇〇妻」(日本テレビ系)は、初回14.4%、第2話15.2%と絶好調。同時間帯の“夫婦ドラマ対決”はダブルスコアをつけられた格好だ。
しかし、このイクメンドラマ、できれば結婚したばかりの夫婦、あるいはこれから子作りをしようかというカップルにぜひとも観てもらいたい。というのも、「残念な夫。」で描かれるテーマは、いわゆる新婚夫婦が陥りやすい「産後クライシス」であり、それを真正面から取り上げた作品だからだ。
子供が産まれて新しい家族の生活がスタート、という幸せ絶頂のタイミングで離婚する夫婦は、実は意外に多い。厚生労働省が発表した「平成23年度全国母子世帯等調査結果報告」によれば、母子家庭になった時期(死別・未婚の母を除く)は、子供が「0~2歳」の間が1648世帯のうち34.2%と最も多く、「3~5歳」(20.4%)、「6~8歳」(11.8%)と、子供の年齢が上がっていくとともに減少する傾向にあるのだ。
一般的に産後の女性は、抜け毛、頭痛、けんしょう炎など、さまざまなカラダの不調を抱えている。また、妊娠中や出産後はホルモンバランスが崩れがちで、心身ともに不安定になりやすい。そんな時期に起こりやすいのが夫婦間の些細なトラブル。
これによりケンカから離婚へと発展するケースが非常に多い。ある調査によれば、「産後に離婚したいと思ったことがある」女性は52%と半数以上。誰の身にも降りかかる珍しくない話しなのである。
「産後クライシス」という問題を夫婦間で共有することは、「産後離婚」を回避する重要な鍵なのである。