CDデビュー20周年で盛り上がった、今夏のKinKi Kids。堂本光一と堂本剛はともに12歳だった1991年、ジャニーズ事務所に入所。1993年にコンビを組んでいる。キャリアは四半世紀を超えた。剛は地元・関西で子役タレントとして活動していたため、今年が役者生活30周年となる。
そんな2人のCDデビューのプロモーション費用は、ジャニーズ史上最高額だったとベテランの芸能ライターは明かす。
「シングル『硝子の少年』が発売された7月21日に、1stアルバム『A album』も同時発売。『硝子の少年』を作詞したのは松本隆さんで、作曲が山下達郎さん。2人の大御所にジャニー喜多川社長は、“初登場1位とミリオンセールスになること”という2つの条件を突きつけています。というのも、当時のKinKiはすでに、テレビレギュラー6本、CM6社に出演する超売れっ子。満を持してのデビューだったので、この条件は譲れなかったのです」
同年5月29日、東京・赤坂の豊川稲荷でデビュー発表記者会見が開かれ、デビューPRの総費用が3000万円であることが明かされた。そのときに掲げられた『KinKi Kids』の提灯は、今でも同寺院に残されている。さらに、当日の会見の模様は、新宿アルタの大型ビジョンで生中継された。
派手なデビューだったが、当の2人がデビュー決定を知らされたのは、なんと会見の前日。事務所に夕方呼ばれて、「明日会見するよ」と聞かされたという。先の芸能ライターが続ける。
「レコード会社の大争奪戦が繰り広げられた末のデビューだったため、新たに『ジャニーズ・エンタテイメント』という音楽会社が設立されました。第1号シンガーがKinKi。のちにNEWS、NYC、中山優馬、ジャニーズWESTなどが所属しました。結果、『硝子の少年』はオリコン週間ランキングで初登場第1位。出荷枚数262万枚に達し、累計売り上げ179万枚というメガヒット。KinKi史上最高の売り上げになり、代表作でもあります」
20年の歳月が過ぎた今、“デビューからのシングル連続首位獲得年数記録”のギネス保持者でもある光一と剛。金を賭けるに十分な2人だったことを証明した。
(北村ともこ)