南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽問題で防衛大臣辞任に追い込まれた稲田朋美氏。10月22日開票の衆議院議員総選挙では、20時の投票締切後まもなく福井1区で“当確”が出た。これは神奈川11区の小泉進次郎氏らと並ぶ早さである。
政治部記者は「あれだけの批判を浴びながらも、後援会の強固さ、地元支持者の厚さを見せつけた」と述べた。
「稲田議員は、今年7月の都議選の応援で『防衛省、自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい』と訴え、自衛隊の政治利用を指摘された。6月に行われたアジア・太平洋各国の防衛担当閣僚らが集まる『アジア安全保障会議』では、豪州と仏の国防大臣と一緒に登壇した際、『私たち3人には共通点がある。同世代。そして全員がグッドルッキング』と発言、公式の場で容姿に言及するのは不適切と国内外から批判を受けました。また、森友学園問題では、当時学園理事長だった籠池泰典氏夫妻から『法律相談を受けたことはない』『裁判を行なったこともない』などと答弁したが、これらが虚偽だったことが発覚し謝罪。これほどエラーを繰り返しているのに、早々に当選なんですから驚きました」
地元では圧倒的な人気の稲田議員だが、世間一般の意見は違うようだ。当確の一報が流れると、ネット上では「この当選ニュースが一番ショックだった」「あれだけ野党にもメディアにもたたかれたのに、どれだけデカい岩盤支持層があるんだ?」「あんなに無責任で訳のわからないこと平気で言ったりやったりする人が? 一体、票を入れた人は何を考えてるのか?」など、ニュースサイトの掲示板には日本各地からブーイングが書き込まれた。
当選後には「もう一回頑張れと言っていただいた」と語った稲田氏。これらの声をどう聞くのか。