NHK連続テレビ小説「わろてんか」が面白くなってきた。てん(葵わかな)と藤吉(松坂桃李)が駆け落ちし、大阪にある藤吉の実家へ身を寄せるも、藤吉の母・啄子(鈴木京香)はてんを女中扱いし、しかも実家には啄子が決めた藤吉の許嫁がいた…という展開。ところが、思わぬところに批判が寄せられているようだ。
「松坂桃李演じる藤吉の披露するお笑いネタが、あまりにもつまらないという声がTwitterなどで頻繁に取り上げられているのです」(テレビ誌記者)
藤吉は、実家の米問屋を継ぐのが嫌で家を飛び出し、一流の芸人を目指して旅芸人の一座に潜り込むほど、芸にのめり込んでいたはず。なのに劇中で披露するネタは、芸人を目指していたとは思えないほどレベルが低いというのだ。
「例えば28日に放送された回では、苦労をかけているてんを笑わそうとして、藤吉が『それでは、お笑いを一つ』と言ってなぞかけを披露しました。『俺とおてんちゃんとかけて、夫婦茶碗と解く』『その心は』『どっちも欠けてはなりません』。そして、てんが笑い声を上げるというシーンがあったのですが、放送後には辛口意見が噴出しました」(前出・テレビ誌記者)
実際、ネット上には「藤吉、ホントに笑いのセンスない…」「謎掛けとして成立すらしてない」「そのままや。掛けて解くにはならんわ」といった書き込みが多数アップされている。
「松坂は、今回の役についてインタビューで『監督からは“芸事はやるけど、そんなにうまくやらなくていいよ”と言われましたし、僕もうまくできる自信はないです(笑)』とコメントしていました。藤吉のネタがスベってばかりいるのは、ひょっとしたら制作側の意図かもしれませんね」(前出・テレビ誌記者)
しかし、仮に演出上の狙いだとしたら、その方こそ問題だという意見もある。
「お笑い文化の生みの親でもある吉本せいをモデルにしている朝ドラが、笑いでスベっているとあっては、吉本興業のメンツにもかかわります。これから吉本の芸人たちも沢山登場しますから、テコ入れするにはいい機会かもしれません」(放送作家)
大阪編が始まり、ドラマもこれからが本番。藤吉のサムいギャグを改善することが、視聴率アップへの第一歩なのかもしれない。
(窪田史郎)