平昌五輪を控えた今シーズン、フィギュアスケートGPシリーズも後半戦に突入するが、そんなタイミングでかつての羽生結弦選手のライバル、カナダのパトリック・チャン選手が11月10日から12日にかけて大阪で行なわれるNHK杯の不参加を表明した。
「マスコミは羽生選手のライバルがGP欠場とあおっていますが、残念ながらチャン選手はもう羽生選手を脅かす選手ではないでしょう。4回転時代を迎え、その成否が大きな鍵になっている今の男子シングルの試合では、いくらスケーティング技術が高く、演技構成点が高くても、2種の4回転で勝負するチャン選手が驚異になることはないからです」(スポーツ紙記者)
ソチ五輪後に1年間休養したチャン選手は復帰後、自分は4回転ジャンパーとは違う道を行く、自分の持っているもので勝負すると明言。しかし、4回転時代が進化する現実を前に、昨シーズンからこれまで跳んでいた4回転トゥループに加え、4回転サルコウも習得し、演技に採り入れた。
「今は平昌五輪に向けて、さらに4回転フリップも練習中です。カナダ杯のFSでのジャンプミスによる4位を受けて、ジャンプを磨くことにしたのでしょう。チャン選手のなかでは、GPシリーズより平昌五輪を選んだということでしょう」(スポーツライター)
カナダの男子は女子に比べて今ひとつ選手が奮わないことから考えると、チャン選手にかけられる期待は大きい。また、チャン選手自身、銀メダルだったソチ五輪のリベンジを果たしたいという思いが強いはずだ。
平昌五輪まであとわずか。それぞれの思いがぶつかる、熱い戦いになりそうだ。
(芝公子)