高杉真宙と葉山奨之の関西弁がヘタだから面白い「セトウツミ」

 男子高校生2人がダラダラとくだらないことをしゃべり続けるだけのところが面白いと評判の「別冊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載中の「セトウツミ」。昨年7月には池松壮亮と菅田将暉のダブル主演で実写映画化され、現在は高杉真宙と葉山奨之のダブル主演でテレビ東京の深夜ドラマとして放送されている。

 舞台が関西のため、映画版では福岡出身の池松と大阪出身の菅田が、巧みな関西弁でマシンガントークを交わしていたのだが、ドラマ版の2人が話す関西弁はネット上で「ヘタクソ」呼ばわりされているのだ。

「ただ今回も、高杉が福岡出身で葉山が大阪出身ですから、映画版の2人と同じ条件なんです。おそらく、高杉と葉山の大阪弁がヘタクソなのでなく、演技の経験値が低いだけでしょう。しかし、そこがドラマ版の魅力。高杉は松岡修造の息子として出演していたファブリーズのCMで『高橋一生に似ている』と注目され、葉山は前クールで話題となったドラマ『僕たちがやりました』(フジテレビ系)で主演の窪田正孝と同じグループに属する“マル”を演じて知名度を上げました。ともに21歳で今後が期待されている俳優です。

 その2人がドラマの中で演じる『瀬戸と内海』が高杉と葉山に見事にオーバーラップし、これからこの2人はどうなるだろうかとドキドキさせてくれるんです。“時分の花”というか、今の2人にしか表現できないこの期待感は、どんなに演技が上手い役者でも表現できませんからね」(舞台演出家)

 寡黙でクールな内海を演じる高杉と、社交的でお調子者の瀬戸を演じる葉山。2人には時分の花の輝きがまことの花へと進化するプロセスを見せてもらうおうではないか。

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