クリスマスを過ぎたらそろそろ考えたいのが、お正月のこと。日本のお正月といえば、おせち料理をいただき、仲間や家族など親しい人たちと交流するときですよね。また、新年を祝い、無病息災で健康に過ごせるよう、祈るときでもあります。そして、お正月には「お屠蘇」(おとそ)を飲みますが、そもそもこれにはどういう意味があるのでしょうか。
とよざきようこさんとステュウット・ヴァーナム-アットキン氏による著書「ニッポン風物詩」(IBC PUBLISHING刊)によると、お屠蘇には疫病や厄神から身を守る役割があり、1月1日の朝に飲まれるお屠蘇は甘みのある特殊なお酒で、基本的に薬効のある香草で味付けをするのが特徴なんだそうです。
その薬草とは、山椒、生姜、ダイオウ、シナモン、ケイヒなど。お正月中は訪れたお客さんにもお屠蘇を振る舞うため、前もってティーパックになったものをお酒に漬けておくのが一般的だといいます。
そして、何よりお屠蘇は「お屠蘇気分」ともいわれるように、お正月気分を象徴するのもの。自宅や帰省先などで、家族そろってお屠蘇をいただけば、ゆっくりとしたお正月気分をもっと優雅にしてくれそうです。次のお正月には、風習に倣って、ぜひお屠蘇をいただいてみてください。ただし、くれぐれも飲み過ぎないようにしたいですね。