各都道府県の代表校が集まる新春の風物詩“春高バレー”こと「全日本バレーボール高等学校選手権大会」が1月4日から8日まで東京体育館で開催され、男子は熊本県代表の鎮西高校、女子は大阪府代表の金蘭会高校の優勝で幕を閉じた。
涙あり、感動ありで「これぞ青春!」と観る者を熱くさせた今大会だったが、フジテレビで放送された決勝戦の生中継には疑問の声もあがっている。
「8日は先に男子の決勝戦、続けて女子の決勝戦が行われました。前日の準決勝と男女の順番を入れ替えて、フジテレビの生中継は視聴者に人気の高い女子のみ。男子の体力的リカバリーを顧みないようなテレビ局都合によるやり方にも批判が集まりましたが、それ以上に視聴者が違和感をおぼえたのは高校生たちの白熱プレーに呼応しないアリーナ席の熱量。2階席には応援の生徒たちが陣取り、ポイントのたびに歓声が聞こえて音声的には盛り上がっていましたが、テレビ画面に映るアリーナ席は静かなもの。どちらを応援するわけでもないような、本当に春高バレーを観たいのかわからない雰囲気がアリーナ席の一画にあったことは確かです」(スポーツ紙記者)
今大会の春高バレーの情熱キャスターに選ばれていたのが、大会のイメージソング「会いたいよ」を歌ったジャニーズの人気グループSexy Zoneの松島聡、佐藤勝利、マリウス葉の3人。決勝戦では3人もコートサイドで選手たちを応援していたのだが‥‥。
「アリーナ席は発売即完売。それにしては試合中に熱気が感じられなかった。つまり、セクゾ目当ての観客が多かったということでしょう。彼らの団扇を持って来たり、試合ではなく3人の様子を動画に撮ってアップするファンもいましたからね。Yahoo知恵袋にも3人がどこに座るか、アリーナ席を買ったが本当に3人が来るかなどの質問が殺到していましたし、3人がいなかったらアリーナはがら空きになったのでは?とさえ感じました」(前出・スポーツ紙記者)
バスケットボールのウインターカップ、高校サッカー選手権‥‥この冬の他の高校スポーツ決勝戦の最前列にはアイドルファンではなく“応援団”がいた。バレーボールとジャニーズの関係は今に始まったことではないが、本当の感動を作る主役はだれかをもう少し考えてもいいのではないだろうか。
(飯野さつき)