昨年末のテレビ番組では「第68回NHK紅白歌合戦」が史上ワースト3位の視聴率に沈んだことで大きな話題となった。だが実際には、大みそかの視聴率対決で大敗を喫していたのはTBSだったという。
そのTBSが18時から放送した「KYOKUGEN」では、ボクシングの3大世界戦やボブ・サップvs野獣クマの一騎打ち、そして浅田真央のスペシャルアイスショーを投入。しかし視聴率は5.9%と撃沈した。
「なかでも期待されていたのが昨年4月に競技引退を表明した浅田のスペシャルプログラムでした。姉・舞への感謝を込めて演技を披露したのですが、真央はこの日のために振り付けも衣装も自ら手掛けるという力の入れよう。Kiroroの生歌『未来へ』に乗せた滑りは感動的でした。しかしフタを開けてみれば、数字が伴いませんでした」(テレビ局関係者)
国民的なスポーツ選手として出場試合の中継では高視聴率を連発していた浅田。だが引退後に組まれたテレビ朝日やフジテレビの特番の視聴率は、期待されたほどではなかったという。ただ、そんな風評に前出のテレビ局関係者は異を唱える。
「浅田のアイスショーが放送されたのは、紅白歌合戦で安室奈美恵が歌う直前だったのです。多くの視聴者は安室の出番前からチャンネルをNHKに合わせていたはずで、瞬間最高視聴率48.4%の安室に対抗するのはあまりに分が悪すぎました。むしろTBSは浅田の出番をもっと前にすべきだった。フィギュアスケートは子供にも人気がありますし、ボブ・サップの熊対決と順番を入れ替えたほうが良かったのではないでしょうか」
タイミングよくチャンネルを替えて“はしご”できた視聴者からは「真央ちゃんから安室ちゃんへの流れは神!」と絶賛の声もあがっていた。視聴率の面から見れば、TBSは番組編成に失敗したのかもしれない。
(浦山信一)