【子どもを持つ働く女性の心得】ワーママを決意するときに考えておきたいこと

 仕事に人生をかけてしまったら、この子は寂しくなったり、ぐれてしまったりしないだろうか……。また、子どもを幸せにするために働きたいけれど、そのことでわが子を不幸にしないだろうか……。“ワーママ”を決意するときには、一度はこのように葛藤することがあるかもしれません。幼児の教育現場で働く筆者も、多くのお母さんから相談を受けます。こんなときは、現状の中で“子どもを幸せにするための方法”を、ぜひ考えてみてください。

■「寂しい思いをさせる」ことを覚悟する

 ワーママでシングルマザーのOさんは、家計を支えるために働くことを決めた際、「寂しい思いをさせることを決意した」そう。夜遅くまで園や施設に預けたり、休みの日にお出かけしたりできないこともある。それを申し訳なく思いながら働いても、子どもにかっこいい大人の背中を見せることはできない。だから、子どもには「ごめんね、寂しいことはあると思う。でも、絶対にあなたが生きたい道を進めるようにする」と誓ったと言います。

 また、くよくよ中途半端に働くのではなく、きっぱり覚悟を決めて仕事に没頭したのだとか。でも、寂しい思いをさせた分、少しでも時間ができたときには子どもに何をしてあげるかを考えることができ、二人での時間を思いっきり楽しめるようになったそうです。

■毎日、必ず2人だけの時間をつくる

 お母さんたちへのアドバイスで反響があった一つは、「ほんの少しの時間でも、思いっきり甘えられる2人だけの“特別な”時間をつくってください」というもの。実践したお母さんからは、「何だか、子どもの顔が明るくなっただけでなく、私も元気になりました」と、うれしい報告をいただくこともあります。

 子どもが愛情不足を訴えるケースの多くは、お母さんとの時間が全くなく、愛情を伝えきれていないとき。時間をつくっても、思っているだけで愛情が伝わらないのなら、ぎゅっと抱きしめてあげるのもよいでしょう。「うん、今日も愛されてる」と思える瞬間があれば、安心して頑張り抜けるのが子どもなのです。

 ワーママは、「こんなんじゃ母親失格かしら」と自信を失ったり、「私にはこの子を幸せにできない」と思い込んだり、決め付けないことが大切。その気持ちは、必ず言葉や態度に表れて、「やっぱりダメだった」という後悔にもつながります。働くと決めたら、働く環境の中で最大限幸せになる方法を考えればいいのです。“幸せのために家族が前向きに協力できるように”という視点で、生き方・働き方を考えてください。

(Nao Kiyota)

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