2月19日の「バイキング」(フジテレビ系)は「クールジャパン機構」が引き起こした性的ハラスメント問題を取り上げたが、MCの坂上忍をはじめ、コメンテーターたちのトンチンカン発言が視聴者を困惑させた。
日本のアニメや食を海外に売り込む官民ファンド「クールジャパン機構」の幹部ら3名から、元派遣社員の20代の女性が性的ハラスメントを受けたとして提訴したこの問題。その手口は、幹部が派遣社員らにくじを引かせ、当たりは「誰々さん(幹部)とディナーに行く」、はずれは「誰々さん(幹部)に手作りのプレゼントを贈る」など派遣社員らにとっては何のメリットもない内容。後日、女性は幹部から具体的にディナーに行く日を決めるように迫られ、機構側に訴えると出勤停止に。その後は20回近く更新されてきた派遣契約も更新されなかったという。
この問題に対し坂上は「ハラスメントと冗談の線引きが難しい」「昔とは違うから言い方を考えないと」といった発言を繰り返し、コメンテーターのお笑い芸人たちもこの問題を笑いに変えようとしたのか、冗談交じりでコメントを続けた。
このやりとりに「ジョークで流せるような問題じゃないでしょう」「昔から許されてないから」「不愉快なコメントばかり」など、怒りすら覚えた視聴者もいたようだ。
「圧倒的に立場の弱い派遣社員が、要求に応じなかったがために雇用の機会を奪われたというパワハラの疑いもある。かなり重い問題ですよね。これを『バイキング』のような軽い番組で取り上げたのがまず間違いです。公開ハラスメントをするような番組だし、MCの坂上さんの考え方も古い。なぜいつもこの手の話題を取り上げるのか、不思議でなりません」(週刊誌記者)
「バイキング」で性的ハラスメント問題を扱うのは、もうやめたらどうだろうか。
(笠原和美)