香取慎吾主演のTBSドラマ「家族ノカタチ」で話題になっている“こじらせ男子”。
行動派で趣味も多く、ルックスもそこそこでモテないわけではないのに、結婚せずに一人で居続けると頑なに言い張る男性のことを言うのだとか。
今やこんな男子はそこら中にいるわけだが、こんな男にウッカリ恋をしようものなら、女子は大変である。
こじらせ男子と交際中、もしくはアタック中という女子たちに話を聞いてみると、出てくるのはこんなエピソードだ。
「デートもするし、ベッドも共にする。ゴハンも奢ってくれるし、会えない日にはほぼ毎日LINEでやりとりもしてる。周囲から見たらラブラブです。でも、頑なに『僕は人を好きにならない』と言い張るんです。他に誰かいる気配もないし、戸惑ってます。恋愛なんてくだらない、恋愛したら負け、ということをよく話してくるのですが、なぜそこまで頑ななのか不思議でたまりません」
こう話すのは28歳会社員のKさん。「好き」「付き合って」という言葉がないだけで、他は普通のカップルと同じなので、「私たち、恋人同士だとは思うけど」と、ときどき不安になるという。
一緒にいられればいいと割り切れるかどうかが、この不安を耐え抜くコツだと話してくれた。
「よく仕事終わりに食事に誘ってくれる会社の先輩に恋をしてしまいました。誘われるのは私だけなので、気がないこともないと思うのですが、休日に誘っても毎回断られます。休日は一人の時間を大事にしたいから、会社帰り以外には人と会いたくないと言うんです」
こう話す27歳のRさんは、最初は「ホントは結婚してるか、彼女がいるのでは?」と疑ったそう。でも先輩の同僚の男性社員に聞いたところ「同期で休日に集まろうって話しても絶対来ないし、俺が聞いてる話でも、確実にシングル」だと言われたとか。Rさんはため息混じりにこうこぼす。
「まずは会社帰りになるべく時間をとってもらって、もっと親しくなれたら、会社帰りの“家デート”を狙うしかないですかね‥‥」
次は33歳のMさんだが、大学時代からの友人に片思い中。この男子のこじらせぶりとは。
「自分は一生結婚しない、女に縁がないと思い込んでいて、あえてダサイ服を着るんです。一緒に食事には行くんですが、必ずチェーンの居酒屋かメイドカフェを指定してきます。自分一人ではもっとオシャレなところに行ってるんですよ。色っぽい話を振っても『気持ちワル!』と言って遮られます。女友達としてなら付き合ってやるけど、こっちは女として見ていないし、女として振る舞われると困る、というスタンスなんです」
彼のルックスは悪くないのだが、これには理由があって、兄がさらにイケメンで高学歴。このコンプレックスからこじらせに発展してしまったようだとMさんは推測する。
誰よりも気が許せて、仕事の悩みも聞いてくれて、ダメな自分も受け入れてくれるから彼が好き‥‥とMさんは言う。
「一緒にいるのはお互いにラクだと認識しているので、男女関係を期待せずにルームメイトになるとか、パートナーとしての新しい形を模索するのなら、受け入れてもらえるかも」
まさに、「家族のカタチ」が多様化していく現代を写したようなエピソードだった。