いま、確定拠出年金などで老後に備えて資産形成をするのがトレンドになっていて、随分と女性の関心も高まっているようです。でも、老後に必要といわれる、3,000万円以上もの大きな資金を貯めることはできるものなのでしょうか? KDDIの金融サービスの発表イベントに登壇した、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんに聞いてみました。
30代40代のうちから老後資金となる3,000万円以上を貯めている人は多いのでしょうか?
「働いている方はとくに、将来のために漠然と貯めている方は多いですが、老後資金に限定して貯めている方はまだまだ少ないです。男性のほうが女性に比べて資産運用に積極性がありますが、最近は男女ともに興味があるのを肌で感じます。というのも、最近は預貯金を銀行に預けているだけではなかなかお金が増えないから。70歳の雇用延長といったニュースもある中、老後の年金は本当にもらえるのかなど、不安が増えていることもあります」
そうした現状において、老後資金として注目を集めているのが、国が推奨し、税制優遇のある個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」なのだそう。iDeCoは、毎月積み立てたお金を、定期預金や保険、投資信託などの金融商品で自ら運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取るというもの。さまざまな事象で、節税、非課税、控除が受けられるメリットがあるようです。
「年間15~20万円の節税になる、というリターンのすごさは他にはありません。株式投資といわれると心理的ハードルが上がりますが、iDeCoは不安がほとんどないといえます」
確かに、資産運用というとハードルが高いように感じます。でも、iDeCoは国が推奨している上に、所得控除が受けられるそうなので、始めやすいかもしれません。飯村さんも「国が推進している流れに乗ることが重要」と話します。
iDeCoはいろんな金融機関が実施、最近ではスマートフォンで簡単にシミュレーションしながらできるものもあるようです。これまで難しそうなイメージがあった資産運用が、少しずつ身近な存在にもなってきているので、まずは口座を開くところから始めてみるのがいいかもしれませんね。