異例の大ヒットを続けている映画「ボヘミアン・ラプソディ」が、ゴールデングローブ賞でドラマ部門作品賞と主演男優賞の二冠を達成し、ますます人気となっている。知られざるフレディ・マーキュリーのエピソードも次々と語られていて、その多彩な才能について再評価されているという。
もともと、クイーンに加わる前からメンバーと友人だったフレディは、美術専攻の学生でデザインを学び、ファッションやデザインの仕事も始めていたほど、その分野ですでに頭角を現していた。そのため、クイーンのボーカルとして参加に意欲を見せても、本気にしてもらえなかったのだとか。
「フレディは芸術面で本当にたくさんの才能を持っており、ロイヤル・バレエ団ともコラボレートしたステージを行っています。1979年のことですが、当時、ロイヤルのプリンシパルだったウエイン・イーグリングにチャリティ公演に出演してくれるよう口説かれたんです。フレディが『ボヘミアン・ラプソディ』を歌い、それに合わせて踊るロイヤルの面々とともに、フレディも踊ったんです」(芸能ライター)
1週間のバレエの基礎練習は身体能力が高いフレディでも苦労したそうだが、華麗な舞台を作り上げるために、大いに貢献したという。
「何よりすごいのは、リフトやフリップなど、頭上に持ち上げられたり投げられたり抱えられたりといった難しい技を、美しくこなしたことです。体を引き上げて美しく保つことは素人には難しいはずなんですが、それを初心者のにわか練習でやり遂げたのです。ロジャー・テイラーもフレディのステージを見て、あんなことをできるのは世界中でただ1人と絶賛したそうです」(前出・芸能ライター)
フレディのステージパフォーマンスが激しく美しかったのは、そんなバレエステージでの経験も生きていたのかもしれない。
(伊東その子)